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二地域居住の推進自治体、5年で3割増の813にーー国は空き家改修も後押し、自治体は受け入れの工夫で担い手不足の解消を狙う|ONZA的市況ニュース

2026-10-10

二地域居住の推進自治体、5年で3割増の813にーー国は空き家改修も後押し、自治体は受け入れの工夫で担い手不足の解消を狙う|ONZA的市況ニュース

記事内容:二地域居住が広がり、推進自治体は5年で3割増の813に

2026.10.10の日経新聞で、主な生活場所とは別に特定の地域に住まいを設ける"二地域居住"が広がってきたと報じられました。
促進を狙う官民連携プラットフォームの参画自治体は5年で3割増えており、人口減が加速するなかで定住者を増やし続けることは難しく、人の流れを創出することが活力を生む近道になると記事は伝えています。

二地域居住は2024年、国が関連法令を拡充するなどして後押しを始めました。
空き家改修といった住まいの整備に加え、住居専用地域へのコワーキングスペースの新設を特例で認めています。
16日には総務省が、地域に愛着を持つ人を可視化する"ふるさと住民登録制度"の実証もスタートします。

プラットフォームに参画するのは、2026年8月末時点で813自治体(1広域事務組合を含む)です。
都道府県別のトップは、県を含む全26自治体が参画する栃木県で、推進割合83.9%の和歌山県、81.3%の富山県が続きました。

栃木県那須町と東京を行き来する産業医の桜庭千穂さん(50)は2023年、健康に気遣った軽食や手作りパンを提供するカフェを同町で開き、「那須は二地域居住者にウエルカムな人が多い。
紹介で人脈が広がり、やりたいことが実現できる」と話しています。
那須は全国に知られた観光地であるものの、近年は商店が減少傾向にあり、カフェは当初の週末中心の週3日営業から週5日まで拡大し、周辺住民の生活も支えています。

二地域居住の予備軍の開拓に向け、町は伊藤忠テクノソリューションズと"ふるさとアプリ"を開発しました。
町外に住民票を置く人が町内の飲食店やスーパー、銭湯、ゴルフ場などの協力店舗を訪れ、店頭の2次元コードを読み取るとポイントがたまり、一定量をためると各店舗の負担で商品やサービスが特典として贈られるほか、コワーキング施設"ワークベース那須"の利用料金が半額になります。
現在の登録者は3000人近くで、2029年度末までに1万人まで伸ばす計画です。

栃木県は2025年9月、二地域居住に関する基盤整備計画を策定し、那須町を重点地区と定めました。
福田富一知事は「地域では担い手の不足が深刻になっている。
まずは二地域目の拠点として暮らしてもらい、最終的には移住につながればよい」と強調しています。

2位の和歌山県では、白浜町が地元の南紀白浜空港を生かして"もう一つの拠点"としての居住ニーズの開拓を狙います。
宿泊事業者らと連携してテレワーク設備を持つ滞在施設を各所に整え、ワーケーション需要を呼び込み、南紀白浜空港の搭乗者数を、2029年度に2024年度比で3割増の30万人へ増やす計画です。

若い世代を照準とするのは、広島県庄原市や山形県高畠町です。
庄原市は、2泊3日から最長1年、農作業など田舎暮らしを体験する"庄原さとやま留学"などを官民連携で運営し、稲刈りや祭りの運営など人手不足を助ける"お手伝い"の機会を仲介しています。
高畠町は"日本一人を育てるまち"を掲げ、住民票や学籍を移さずに子どもを一時的に町内の小学校に通わせるデュアルスクールなどを官民連携で運営し、首都圏の大学からは夏季に農業体験や地域おこしのフィールドワークも受け入れています。

明治大学の小田切徳美教授は「二地域居住は特別なライフスタイルではなくなりつつある。
自治体も単純な移住者獲得競争を脱し、地域との関わりを増やす発想へと転換し始めている」と指摘したうえで、「登録者を増やすだけでは十分ではない。
地域との継続的な関わりを後押しする自治体側の受け皿がなければ定着は望めない」と話しています。

ポイント:二地域居住を巡る国と自治体の動き

👉 推進自治体は5年で3割増の813

官民連携プラットフォームの参画自治体は2026年8月末時点で813となり、栃木県では県を含む全26自治体が参画しています。

👉 国は空き家改修やコワーキングを後押し

2024年に関連法令を拡充し、空き家改修といった住まいの整備に加え、住居専用地域へのコワーキングスペースの新設を特例で認めました。

👉 自治体ごとに受け入れを工夫

アプリで町外の人とのつながりを広げる那須町、空港と滞在施設でワーケーション需要を呼び込む白浜町など、受け入れの工夫が広がっています。

👉 定着には自治体の受け皿が要る

専門家は、登録者を増やすだけでは十分でなく、地域との継続的な関わりを後押しする受け皿がなければ定着は望めないと指摘しています。

不動産との関係:二地域居住の広がりで、実家や空き家の使い道が一つ増える

記事が伝えるのは、二地域居住を後押しする自治体が5年で3割増えて813になり、国も空き家改修といった住まいの整備や、住居専用地域へのコワーキングスペースの新設を後押ししている構図です。
主な住まいとは別に"もう一つの拠点"を求める人が増えれば、その住まいの候補として、各地の空き家に使い道が生まれます。

実家や相続した空き家の選択肢は、住む・貸す・売る・解体の大きく4つです。
二地域居住の広がりは、このうち住むと貸すに新しい形を加えます。
持ち主自身が二地域目の拠点として使えば、毎日は住まなくても、定期的に使うことが家の手入れの機会にもなり、二地域居住の人に貸すことも選択肢になります。
売る場合も、地域によっては、もう一つの拠点を探す人が買い手の候補になりえます。
実家や空き家の選択肢については、
大津市の実家・空き家をどうするかーー住む・貸す・売る・解体の選択肢を整理する、草津市の実家・空き家をどうするかーー住む・貸す・売る・解体の選択肢を整理する、守山市の実家・空き家をどうするかーー住む・貸す・売る・解体の選択肢を整理する、京都市の実家・空き家をどうするかーー住む・貸す・解体の選択肢と、空き家の管理・支援制度で整理しています。

ただ、二地域居住の人の流れが生まれるかどうかは、地域の条件で変わります。
記事では、東京と行き来しやすい那須町がアプリやコワーキング施設で町外の人とのつながりを広げ、白浜町は空港を生かして滞在施設を整えています。
どちらも、通いやすさと、受け入れる自治体の仕組みが組み合わさっており、小田切教授も、地域との継続的な関わりを後押しする自治体側の受け皿がなければ定着は望めないと指摘しています。
空き家のある市町が二地域居住の推進や空き家改修の支援に取り組んでいるかどうかが、この使い道を考える手がかりになります。
空き家の改修に使える支援については
空き家の解体・改修に使える補助金の探し方 ── 申請の流れと注意点で整理しています。

あわせて、相続した空き家をいずれ売る可能性があるなら、住んだり貸したりする前に、売るときの税の特例との関係を確かめておくことが欠かせません。
相続した空き家を売るときの特例は、相続の時から売る時まで、事業や貸付け、居住に使っていないことが要件の一つです(国税庁、2026年4月1日現在の法令等)。
要件と手続きについては
相続した空き家を売る ── 3,000万円特別控除の要件・手続き・税金で整理しています。

ONZAとしての整理

今回の記事で目を引くのは、小田切教授が「二地域居住は特別なライフスタイルではなくなりつつある」と指摘し、推進自治体が813まで増えるなかで、国が空き家改修を住まいの整備として後押ししている点です。
空き家は、定住する人に住んでもらうか売るかに加えて、もう一つの拠点として使われる住まいにもなり始めています。

ONZAは、空き家は使い道を決めずに置いておくほど負担が重くなりやすく、早めに方針を決めて動かすことが大切だと考えています。
住む・貸す・売る・解体のどれを選ぶかは、家の状態と家族の予定、その地域の需要で決まり、二地域居住の広がりは、地域の需要にもう一つの拠点を求める人を加えます。
その需要がこの先も続くかは、自治体の受け皿や通いやすさで変わるため、空き家のある地域の取り組みを確かめたうえで、選択肢を比べるのが基本です。

まとめ

👉 記事内容の要点

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二地域居住の推進に向けた官民連携プラットフォームの参画自治体は、2026年8月末時点で813と5年で3割増え、栃木県では県を含む全26自治体が参画している

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国は2024年に関連法令を拡充し、空き家改修といった住まいの整備に加え、住居専用地域へのコワーキングスペースの新設を特例で認めた

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アプリで町外の人とのつながりを広げる那須町、空港と滞在施設でワーケーション需要を呼び込む白浜町など、自治体ごとに受け入れの工夫が進んでいる

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専門家は、登録者を増やすだけでは十分でなく、地域との継続的な関わりを後押しする自治体側の受け皿がなければ定着は望めないと指摘している

👉 行動指針

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実家や相続した空き家がある市町が、二地域居住の推進や空き家改修の支援に取り組んでいるかを確かめる

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住む・貸す・売る・解体の選択肢に、二地域目の拠点として自分で使う、二地域居住の人に貸すという使い道も加えて比べる

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いずれ売る可能性がある相続した空き家は、住んだり貸したりする前に、売るときの税の特例の要件を確かめておく

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使い道を決めずに置いておく期間を短くし、家の傷みや維持の費用が重くなる前に方針を決める

ご相談について

投資用でご検討の方

二地域居住のように、地域を支える人の流れは定住だけではなくなりつつあります。
投資用の物件では、通勤や通学の便、駅や需要のある場所からの近さに加え、新しい人の流れが賃貸の需要につながる地域かどうかも含めて、需要がこの先も続くかを物件ごとに一緒に確認いたします。

売却をご検討の方

実家や相続した空き家は、地域によっては、もう一つの拠点を探す人も買い手の候補になります。
家の状態や税の特例の要件も踏まえて、売り出しの時期と進め方を一緒に整理します。

居住用でご検討の方

暮らしの拠点を2つ持つ住まい方も広がっています。
主な住まいともう一つの拠点を、暮らし方と無理のない資金計画から一緒に考えていきましょう。

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