草津市

草津市の実家・空き家をどうするかーー住む・貸す・売る・解体の選択肢を整理する

実家をどうするかは、「いつか考える」では済みにくいテーマになっています。
全国の空き家は約900万戸・空き家率13.8%(総務省・令和5年住宅・土地統計調査)と過去最高を更新し、相続登記の義務化など、放置のコストとリスクは制度面でも年々重くなっています。
草津市の実家を相続した、親が施設に入って空き家になりそう——そんな局面で一番避けたいのは、どうするか決めないまま放置することです。

この記事では、京都・滋賀エリアを専門とするONZA Estate代表の飯田の視点から、草津市の実家・空き家をどうするかを「住む・貸す・売る・解体」の4つの選択肢で整理いたします。
どれが正解ということではなく、実家の立地・建物の状態・ご家族の事情で答えが変わるテーマとして、判断の材料をお伝えします。

実家を相続したら最初にすることーー登記と現状把握

選択肢を考える前に、まず足元を整えます。

第一に、相続登記です。
2024年4月1日から相続登記は義務化されており、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に登記申請が必要です。
正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になります(法務省)。
施行前に相続した不動産も対象で、こちらは2027年3月31日が期限です。
登記が済んでいないと、売却・解体・賃貸活用のいずれの手続きでも支障が出やすくなります。
相続の状況で対応が異なるため、最新の制度・手続きは法務省や司法書士などの専門家に確認してください。

第二に、現状把握です。
・建物の傷み具合(雨漏り・シロアリ・傾き)
・建築時期(1981年6月の耐震基準改正の前か後か)
・荷物の量
・隣地との境界
・誰の名義か
この5点を把握しておくと、後の判断が速くなります。

空き家のまま放置するとどうなるか

「とりあえずそのままに」が一番高くつくケースがあります。

固定資産税の優遇が外れるリスク
住宅が建っている土地は、固定資産税の住宅用地特例(200㎡以下の部分は課税標準が1/6)で税負担が抑えられています。
しかし2023年12月施行の改正空家特措法により、窓が割れたまま・草木が茂り放題など管理が行き届かない「管理不全空家」も市の指導・勧告の対象になり、勧告を受けるとこの特例の対象から外れ、土地の固定資産税負担が大きく上がる場合があります(国土交通省)。
制度の運用や対象範囲は自治体・時点で変わるため、最新情報は国土交通省・草津市公式サイトで確認してください。

維持費と劣化
人が住まない家は傷みが早く、通風・通水・草木の手入れなどの管理が必要です。
固定資産税に加え、火災保険や管理の手間・費用が毎年かかり続けます。

近隣への影響
瓦の落下や草木の越境などは、ご近所トラブルや損害賠償につながりかねません。
草津市には空き家情報バンクや空き家相談員の派遣など、空き家の活用・相談の仕組みもあります(最新の制度内容は草津市公式サイトで確認してください)。
放置せず「動かす」ことが、結局は負担を軽くします。

選択肢①住むーー自分や家族が住む

実家の立地が通勤・通学と合うなら、住むのは有力な選択肢です。

向くケース
草津駅・南草津駅の徒歩圏など利便性のよい立地で、建物の状態が良い場合。
住宅ローンの新規負担なしで住まいを確保でき、住み慣れた地域の安心感もあります。
草津市は子育て世帯に人気のエリアだけに、学区との相性が良ければ家族で暮らす拠点としても活きやすい選択です。

注意点
1981年5月以前に建てられた家は旧耐震基準のため、耐震診断・補強の検討が前提になります。
水回りの更新など、リフォーム費用がまとまってかかることも多く、「実家に住むか、住み替えるか」は費用を見積もったうえでの比較が現実的です。
今の住まいからの住み替えを伴う場合は、別記事「
住み替え・買い替えを進めるには」もご覧ください。

選択肢②貸すーー家賃収入を得ながら持ち続ける

すぐに手放したくない場合、貸して家賃収入を得ながら持ち続ける方法があります。

向くケース
草津駅・南草津駅の徒歩圏など、賃貸需要の見込める立地で建物の状態が良い場合。
草津は京阪神への通勤者や立命館大学の学生など借り手の属性が幅広く、戸建て賃貸は供給が相対的に少ないため、立地と状態次第で借り手が見つかりやすい物件もあります。
賃料水準は立地・建物の状態で幅があるため、最新の募集状況で確認してください。

注意点
貸す前に、リフォーム・修繕の初期費用と、入居後の管理(管理会社への委託が一般的です)を見込む必要があります。
駅から遠い・建物が古いなど条件が重なると、想定賃料では借り手が付きにくいこともあります。
また、後述の相続空き家の3,000万円特別控除は一度貸すと使えなくなるため、「いずれ売るかもしれない」場合は貸す前に売却との比較を済ませておくことが大切です。

選択肢③売るーー3,000万円控除の期限に注意

実家に住む予定がなく、貸す条件も揃わない場合は、売却が現実的な選択肢になります。

向くケース
住む・貸すの条件が揃わない場合や、相続人が複数で資産を分けたい場合。
草津市は2026年(令和8年)公示地価が住宅地平均で前年比+4.5%(国土交通省)と上昇基調にあり、駅徒歩圏を中心に動かしやすい環境が続いています。
ただし公示地価は土地の指標で、実際の売却価格は駅からの距離・土地の形状・建物の状態などで個別に変わります。

注意点(相続空き家の3,000万円特別控除)
一定の要件を満たす相続した空き家を売ると、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります(国税庁)。
ここでは判断に関わる主な要件だけを抜粋します。
○ 昭和56年(1981年)5月31日以前に建築された家屋(区分所有建物を除く)
○ 相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること
○ 適用期限は2027年(令和9年)12月31日までの譲渡
○ 譲渡対価の合計が1億円以下
○ 相続から売却まで、事業・貸付け・居住に使っていないこと

2024年1月以降の譲渡では、耐震改修や取壊しを買主側が譲渡の翌年2月15日までに行う方法も認められ、使いやすくなりました。
適用には市の確認書(被相続人居住用家屋等確認書)が必要で、要件が細かいため、最新の内容は国税庁サイト・税理士、確認書の申請方法は草津市公式サイトで確認することが前提です。
査定から引渡しまでの流れや費用は、別記事「
草津市で家を売る、不動産売却の進め方」で整理しています。

選択肢④解体して土地として活かす

建物の傷みが激しい場合は、解体して土地として売る・使う選択肢もあります。

向くケース
建物の老朽化が進み、リフォーム費用が見合わない場合や、建物付きでは買い手が付きにくい場合。
草津市は地価が上昇基調にあり、駅徒歩圏を中心に土地としての需要が見込める立地もあります。

注意点
解体費用は構造・延床面積・前面道路の広さ・残置物の有無で大きく変わります。
複数社の見積もりを取り、条件を比較することが前提です。
また、建物を解体すると住宅用地特例の対象から外れ、土地の固定資産税負担が上がります。
解体のタイミングは「次にどう使うか・いつ売るか」とセットで決めることが大切です。

住む・貸す・売る・解体の整理は、こちらのLINEからお気軽にどうぞ。

まとめ:草津の実家・空き家で後悔しないための順番

最後に、判断の順番をチェックリストで整理します。
○ まず相続登記(取得を知った日から3年以内・過去分は2027年3月31日まで)
○ 建物の状態・建築時期(1981年6月前後)・名義・境界を把握する
○ 立地(駅徒歩圏か郊外か)と状態で、住む・貸す・売る・解体を比較する
○ 家族の居住予定・相続人間での分け方・改修や解体に充てられる資金もあわせて確認する
○ 売る可能性があるなら3,000万円控除の要件(貸すと使えない・2027年12月31日期限)を先に確認する
○ 放置だけは避ける(管理不全空家の勧告で固定資産税の優遇が外れるリスク)

実家は思い出のある資産だからこそ、期限のある制度と立地の実情を踏まえて、家族で早めに方向性を話し合うことが何よりの対策になります。

草津の街全体の特徴は、別記事「草津市はどんな街?」もあわせてご覧ください。
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