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住まない所有者が増えるマンションーー神戸市は空室税を検討、海外では空室や短期の転売に新税|ONZA的市況ニュース

2026-10-16

住まない所有者が増えるマンションーー神戸市は空室税を検討、海外では空室や短期の転売に新税|ONZA的市況ニュース

記事内容:福岡の新築タワマンは実際に住む人が約3割、国内外で空室・転売に新税の動き

2026.10.16の日経新聞で、マンションの"見えない隣人"を追う連載の最終回として、住まない所有者が増える国内の実態と、海外で先行する対策が報じられました。

福岡市の中心街・天神からほど近い、2027年完成予定の地上23階建てのタワーマンション"MJR赤坂ゲートタワー"は、東京と比べて安く、値下がりしないとみる声もあがる物件です。
22〜23階の高層階は200〜300平方メートルほどで、先行販売価格は最高10億円です。

2026年3月に分譲が始まり、募集住戸の多くは契約済みですが、販売を支えているのは地元で住むために買う人だけではありません。
購入者の約7割はセカンドハウスや投資目的で、実際に住む人は約3割にとどまり、購入者の居住地は福岡県内の約5割に続いて東京都が約2割を占めました。
開発したJR九州住宅開発部の担当者は「本来は実際に住んでもらいたいが、福岡市中心部では実需層の手が届きにくい相場になりつつある。
街の価値向上に貢献したい一方、デベロッパーとしては販売実績も追わなければならない」と複雑な胸中を語っています。

記事は、住まない所有者が増えると、住むために買う人への住宅の供給や適切な管理にも支障をきたしかねないとし、一部の自治体が新税の導入に動き始めたと伝えています。
7月には神戸市の有識者検討会が、中心部の分譲マンションを対象とした"空室税"の制度設計についての答申を市長に提出しました。
市の調査では、中心部の約2割の住戸で所有者の住民登録が確認できず、所有者が住んでいない割合は高層階ほど高く、30階以上では約3割でした。
市は空室税の実施を検討しており、課税の仕方や時期は今後詰めます。
市の税制企画課は「空室の所有者に売却や賃貸などの行動変容を促したい」としています。

住まない所有者への対策は、海外で先行しています。
スペインのバルセロナ市は2018年、空き家など一定の条件を満たす物件を、市が民間に先んじて買い取れる"優先購入権"を設け、買い取った住宅は、安い家賃で貸し出す"アフォーダブル住宅"の供給に充てています。
同市では人口増加や観光客向けの民泊への転用などで、家賃が過去10年で約7割上昇しました。
同市があるカタルーニャ州は2024年、住宅の需給が逼迫する地域で家賃の上限規制を適用し、同年、バルセロナ市は民泊の許可を2028年以降は更新しない方針を打ち出しました。
市の関連組織の担当者は「我々は住民の『住み続ける権利』を守る。
すべての地区で手ごろな価格で安定した住宅を提供する必要がある」と説明しています。

オーストラリアのビクトリア州は2018年から"空き住宅用地税"を導入し、足元では空室などの年数に応じて最大3%の税率を課しており、対象はメルボルンの一部地域から州全体に広げました。
カナダのブリティッシュコロンビア州は"投機・空室税"に加え、2025年に"住宅転売税"を設けました。
購入後2年未満で売った場合に課税し、1年以内の売却は利益の20%を徴収し、その後は保有期間が長くなるほど税率を引き下げます。

記事は、マンションが林立しても"見えない隣人"が増えれば定住人口や住民税の増加にはつながらないとし、政府や自治体の対応の鈍さが、結果として人々の生活環境を悪化させていると指摘しています。

ポイント:住まない所有者と、空室・転売への新税

👉 福岡の新築タワマンは実際に住む人が約3割

購入者の約7割がセカンドハウスや投資目的で、購入者の居住地は福岡県内が約5割、東京都が約2割でした。

👉 神戸市は中心部のマンションに空室税を検討

中心部の約2割の住戸で所有者の住民登録が確認できず、市は空室の所有者に売却や賃貸などの行動変容を促したいとしています。

👉 海外では空室と短い期間の転売に新税

ビクトリア州は空室などの年数に応じて最大3%を課し、ブリティッシュコロンビア州は購入後2年未満の売却に課税する住宅転売税を設けました。

👉 バルセロナ市は市による先買いと民泊の規制

家賃が10年で約7割上がるなか、空き家などを市が先に買い取って安価に貸し出す仕組みを設け、民泊の許可も2028年以降は更新しない方針です。

空室税・転売税が分けるもの:空けて持つか、貸して持つか、短い期間で売るか

記事が伝えるのは、住まない所有者が増えるマンションに対し、国内外で新しい税によって所有者の行動を変えようとする動きです。
ただ、所有者が住んでいない住戸にも、誰も住まずに空いている住戸と、賃貸に出されて入居者が暮らしている住戸があり、神戸市の調査で所有者の住民登録が確認できなかった約2割の住戸も、すべてが空室とは限りません。
空室に税をかければ、空けたまま持つ費用が上がり、所有者にとって貸すか売るかを選ぶ動機になります。
神戸市が空室税で、空室の所有者に売却や賃貸を促したいとしているのは、この働きを狙ったものです。

海外の新税も、負担を求める対象は持ち方で分かれています。
ビクトリア州の空き住宅用地税は空室などの年数に応じて税率を課し、空けたまま持つ費用を上げます。
ブリティッシュコロンビア州の住宅転売税は、購入後2年未満の売却で利益の一部を税として納めさせ、保有期間が長くなるほど税率を下げることで、短い期間の売却を抑えます。
入居者に住まいとして貸し、長く持つ持ち方は、空室にも短い期間の売却にもあたらず、こうした新税が負担を求める対象の外にあります(細かな条件は制度ごとに定められています)。

国内では京都市が、市街化区域内で、その所在地に住所を置く人がいない住宅の所有者に課す"非居住住宅利活用促進税"(いわゆる空き家税)について、2026年10月時点で、2030年度から課税を始める予定としています。
入居者が住所を置いて暮らしている賃貸中の住宅は対象にあたらず、賃貸や売却を予定して所有者が申告した住宅も、課税が免除されます(1年を過ぎても契約に至らない場合は除きます)。
京都市の空き家税の対象や、課税されない場合については
京都市の実家・空き家をどうするかーー住む・貸す・解体の選択肢と、空き家の管理・支援制度で整理しています。

投資用で持つ場合、空いている期間は家賃が入らず、固定資産税や管理費、修繕積立金の負担だけが続きます。
1か月空けば、年間の家賃のおよそ8%が入らない計算で、空室の期間をどう短くするかが、そのまま収益を左右します。
退去から次の入居者が決まるまでの動き方については
投資用物件の空室で最初の30日にやることで整理しています。

ONZAとしての整理

今回の記事で目を引くのは、神戸市の中心部で所有者の住民登録が確認できない住戸が約2割、30階以上では約3割にのぼるなか、市が空室税の狙いを、空室の所有者に売却や賃貸を促すことだとしている点です。
住まない所有者の住戸をどう使うかについて、神戸市は、空いている住戸を貸して住む人のいる住戸にすることを、解決の一つに数えています。

ONZAは家賃を不動産の収益の源泉と考えており、投資用に持つ住まいも、入居者に貸して家賃を受け取りながら長く持つことを基本にしています。
入居者が住民登録をして暮らせば、記事が指摘する定住人口や住民税にもつながります。
物件を選ぶときは、賃貸の需要がこの先も続く立地かを確かめ、退去のあとも次の入居者が決まりやすい物件と、管理の体制を整えておくことが基本です。

まとめ

👉 記事内容の要点

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福岡市の新築タワマン"MJR赤坂ゲートタワー"では、購入者の約7割がセカンドハウスや投資目的で、実際に住む人は約3割、購入者の居住地は東京都が約2割を占めた

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神戸市の有識者検討会は中心部の分譲マンションを対象とした空室税の制度設計を答申し、中心部の約2割の住戸で所有者の住民登録が確認できなかった市は、売却や賃貸などの行動変容を促したいとしている

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海外では、バルセロナ市が空き家などを市が先に買い取れる優先購入権を設け、ビクトリア州は空室などの年数に応じて最大3%を課税し、ブリティッシュコロンビア州は購入後2年未満の転売に課税する住宅転売税を設けた

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記事は、見えない隣人が増えれば定住人口や住民税の増加にはつながらず、政府や自治体の対応の鈍さが生活環境を悪化させていると指摘した

👉 行動指針

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投資用で持つなら、入居者に住まいとして貸して家賃を得ることを前提に、賃貸の需要がこの先も続く立地かを確かめる

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退去から次の入居者が決まるまでの空室の期間を短くする段取りを、管理会社と決めておく

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住まない住宅を持つ予定があれば、空室や住所を置く人のいない住宅への課税の予定と、課税されない場合を、所在地の自治体で確かめる

ご相談について

投資用でご検討の方

空室税や転売税が負担を求めているのは、住宅を空けたまま持つことや、短い期間で売ることです。
検討中・保有中の物件について、賃貸の需要の続き方と、空室の期間の見通しを一緒に確認いたします。

売却をご検討の方

住む予定のない住宅を空けたまま持ち続けると、家賃が入らないまま固定資産税や管理費などの負担が続きます。
お持ちの物件の状況とご意向に合わせて、貸す場合と売る場合を比べながら、進め方を一緒に整理します。

居住用でご検討の方

マンションを選ぶときは、実際に暮らしている人の多さや管理組合の運営の様子も、住み心地を知る手がかりになります。
暮らしに合う住まいを、無理のない資金計画で一緒に考えていきましょう。

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