大津市

大津市で戸建てとマンションはどちらを選ぶ?ーー比較で見るエリア構造・中古マンション相場・維持費

大津市で住まいを探し始めると、早い段階で「戸建てかマンションか」という分かれ道に行き当たります。
ただ大津市の場合、これは好みだけの問題ではありません。

市の地形とエリア構造によって、そもそもどちらの選択肢が多く出てくるかが変わるからです。
この記事では、京都・滋賀エリアを専門とするONZA Estate代表の飯田の視点から、市の調査データと同条件の相場をもとに、大津市での戸建て・マンション選びを整理いたします。
市全体の構造については、別記事「
大津市はどんな街?」でまとめています。

マンションの約半分は中部に集中している

まず押さえておきたいのが、市がまとめた調査データです。

大津市が現行の「マンション管理適正化推進計画」(令和5年3月策定)で示している市内の分譲マンションのストックは、22,219戸(2022年3月末現在)です。
その地理的な分布は、学区を単位とした市内7地域で次のように偏っています。

○ 中部(大津駅・大津京駅周辺):49.6%
○ 中南部(膳所駅周辺):13.8%
○ 東部(瀬田駅周辺):13.8%
○ 残る4地域(湖西の北側や市域の南端など):合計で2割程度

中部と中南部を合わせると6割を超え、大津駅から膳所にかけての中心市街地にマンションが集中していることが分かります。
この分布は令和4年度の滋賀県による実態調査をもとにした数値で、市が現行の計画で用いているものです。

つまり、中心市街地で探すならマンションが主な選択肢になり、郊外の住宅地では戸建てが中心になるということです。
大津市は、エリアを決めた時点で住まいの形がある程度絞られてくる市だといえます。

背景には地形があります。
市域は南北45.6kmと細長く、山と琵琶湖に挟まれて駅徒歩圏の平地が限られるため、中心部の駅前では土地を立体的に使うマンションが積み上がってきました。

この傾向は今も続いています。
西武大津店の跡地に建つ総戸数708戸の「シエリアシティ大津におの浜」(膳所駅徒歩7分)はその一例で、規模の大きな供給は中心市街地に集まっています。

価格の考え方ーーマンションは駅相場、戸建ては幅

マンションは、同じ条件で駅ごとの相場を並べられます。

以下はSUUMO掲載情報をもとにした中古マンションの中央値です(集計期間2025年7月1日〜2026年6月30日、各駅から徒歩15分以内。最終掲載時の価格を集計したもので、成約価格ではありません)。

60〜80㎡
○ 大津京駅:3,380万円
○ 石山駅:3,280万円
○ 大津駅:2,680万円
○ 膳所駅:2,180万円
○ 瀬田駅:1,998万円
○ 堅田駅:1,680万円

80〜100㎡
○ 大津駅:4,880万円
○ 大津京駅:3,480万円
○ 瀬田駅:3,430万円
○ 石山駅:3,239万円
○ 膳所駅:2,199万円
○ 堅田駅:2,080万円

同じ市内でも駅によって2倍前後の開きがあり、面積帯によって順位も入れ替わります。
60〜80㎡では大津京駅が最も高い水準ですが、80〜100㎡では大津駅が抜けて高く、瀬田駅が石山駅を上回ります。
なおこの集計期間では、各駅とも60〜80㎡と80〜100㎡のみデータがあります。

一方、中古戸建ては土地と建物の組み合わせで価格が決まります。
同じ駅の徒歩圏でも土地面積・道路付け・建物の状態によって値付けが大きく変わるため、マンションのように「駅ごとの中央値」を目安にしにくいのが実情です。
平均値に頼らず、検討するエリアで実際に売り出されている物件の価格帯を個別に見ていく必要があります。

エリアと予算の整理は、購入・賃貸を問わずLINEでもご相談いただけます。

毎月の維持費ーー金額の差ではなく「支払い方」の差

購入後の費用は、戸建てとマンションで構造が違います。

マンションには管理費と修繕積立金があります。
国土交通省の「令和5年度マンション総合調査」(2024年6月公表)では、全国平均で管理費が月11,503円、修繕積立金が月13,054円です(いずれも戸あたり・駐車場使用料等からの充当額を除く)。
合わせて月2万円台半ばの固定的な支払いが載る計算で、これに駐車場代が加わる物件も多くあります。
また修繕積立金は、段階的に引き上げる計画になっているマンションも多く、購入時の金額がずっと続く前提で考えないほうが安全です。

戸建てには毎月の徴収がありません。
ただしそれは修繕がかからないという意味ではなく、外壁や屋根の塗り替え・防水といった費用を、自分のペースで準備しておく必要があるということです。

つまり両者の違いは、維持費の有無ではなく支払い方です。
マンションは毎月払う仕組みが組み込まれており、戸建ては自分で計画する自由と責任があります。
家計の管理スタイルとして、どちらが無理なく続くかで考えると判断しやすくなります。

戸建てで確認したいことーー大津の地形が効いてくる

戸建てを検討する場合、大津市ならではの確認点があります。

○ 斜面地・擁壁・がけ:がけに近い敷地や擁壁のある敷地では、建築や建て替えの際に制限や対策費用が生じる場合がある
○ 風致地区:建て方や緑地の確保に制約のある地区がある
○ ハザード:浸水・土砂災害のリスクは住所単位で確認する
○ 駅からの距離:離れるほど車を軸にした暮らしになるため、駐車スペースと生活動線を具体的に描いておく

山が近い大津市では、同じ「駅から15分」でも平坦な道と坂道では暮らしの負担が変わります。
こうした敷地条件は将来の売却のしやすさにも関わる確認点の一つです。
詳しくは別記事「
大津市で将来売却しにくくなる住宅の特徴」と「大津市のハザードマップと防災リスク」で整理しています。

マンションで確認したいことーー「管理」を見る

マンションを検討する場合は、部屋の中だけでなく建物全体の状態を確認します。

○ 管理状態:修繕の履歴と長期修繕計画、積立金が計画どおり貯まっているか
○ 積立金の今後:段階的に増額する計画なら、将来の月額まで確認する
○ 駐車場:中心部では敷地内駐車場の空き状況と費用を物件ごとに確認する
○ 生活動線:駅前で完結する暮らし方が自分の生活に合うか

中古マンションは、建物そのものと同じくらい管理組合の運営状態が暮らしやすさと修繕の見通しに影響します。
購入前には、長期修繕計画や修繕履歴、管理に関する書類を仲介担当者を通じて確認しましょう。

まとめーー向き不向きを整理する

最後に、判断の軸を並べて整理します。

●住まいの出やすいエリア
・戸建て:郊外の住宅地が中心。ゆとりある敷地を確保しやすい
・マンション:中心市街地の駅徒歩圏が中心。大津駅から膳所にかけて6割超が集まる

●毎月の支出
・戸建て:徴収はないが、修繕資金を自分で計画して準備する
・マンション:管理費・修繕積立金という固定的な支払いがある

●建物の維持
・戸建て:時期も内容も自分で決められる分、判断も自分で担う
・マンション:管理組合の仕組みに任せられる分、規約の範囲で暮らす

どちらが優れているかではなく、住みたいエリアと家計・暮らしのスタイルからどちらが自然かを考えると、判断がぶれにくくなります。
大津市はエリアによって住まいの形が変わる市だからこそ、「場所から考えるか、形から考えるか」を先に決めておくと物件探しがスムーズです。

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ご希望のエリアと暮らし方をお知らせいただければ、戸建て・マンションにこだわらず、条件に合う候補の整理からご案内いたします。


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