大津市

大津市の子育て環境を住まい選びから考えるーー学校選択制・通学区域・保育の実情

子育て世帯が住まいを探すとき、学区と保育園は大きな判断材料になります。
「この学区に入りたいから、この町で探す」という進め方をされる方も少なくありません。

ただ大津市の場合、この前提が少し変わってきます。
市立の小・中学校に学校選択制があること、そして保育の数字は見方に注意が必要なことの2点です。
この記事では、京都・滋賀エリアを専門とするONZA Estate代表の飯田の視点から、大津市で子育て世帯が住まいを選ぶ際に確認したい制度と実情を整理いたします。

まず通学区域を確認する

住まい選びの出発点は、検討している住所がどの学校の通学区域にあたるかを知ることです。

大津市公式では、通学区域の一覧表として令和8年4月1日現在のものが公開されています。
中学校ごとに、対応する小学校と町名が示される構成です。
同じ町名でも区域が分かれている場合があるため、検討する物件の住所で確認しておくと確実です。

通学区域は見直されることがあります。
最新の一覧は大津市公式でご確認ください。

学校選択制という選択肢がある

大津市では、市立の小・中学校について、住所で指定される学校以外を選べる学校選択制があります。

ただし、誰でも自由に選べるわけではありません。
希望する学校の施設に余裕がある場合に限り、選択範囲のなかから選ぶことができる制度です。
選択範囲は、基本的に隣接する中学校区内となっています。

制約もあわせて押さえておきましょう。
○ 小規模特認校である葛川小・中学校を含む計14校は、受入を停止している
○ 転居などやむを得ない場合を除き、途中で学校を変更することはできない
○ 公共交通機関を利用する場合の遠距離通学費補助の対象外になる
○ 兄姉が在籍する学校への入学希望は、学校選択制ではなく就学指定校変更の申請で受け付けられる

申請は入学の前年秋に行われます。
令和9年4月入学分については、令和8年9月10日から9月30日までが受付期間とされています。

住まい選びの観点で大切なのは、この制度があっても希望どおりになる保証はないという点です。
施設に余裕がなければ選択できませんし、途中での変更もできません。
したがって、住所で指定される学校を前提に住まいを選ぶという基本は変わりません。
そのうえで、隣接する学区に選択肢が広がる可能性がある、と捉えておくのが現実的です。

受入を行っている学校、申請の受付期間はいずれも年度によって変わります。
最新の情報は大津市公式でご確認ください。

保育の実情ーー待機児童数だけでは見えないこと

保育については、数字の見方に注意が必要です。

大津市公式「保育所等待機児童数について」によると、令和8年(2026年)4月1日現在の待機児童数は31人です。
令和7年度は132人でしたので、101人減ったことになります。
大きく改善しているというのが、まず押さえておきたい事実です。

ただし、この数字だけで判断すると実情を見誤ります。
同じ資料には、次の数字も示されています(いずれも令和8年4月1日現在、かっこ内は前年)。
○ 利用申し込み児童数:2,563人(2,572人)
○ 利用保留となった児童数:390人(537人)
○ 待機児童にカウントしない児童数:359人(405人)
○ 待機児童数:31人(132人)

つまり、利用保留となった児童は390人です。
そのうち359人は、特定の園のみを希望している、育児休業を延長したといった理由で、国の定義上「待機児童」には計上されません。

待機児童数が31人と聞くと、ほとんど入れる状況に思えるかもしれません。
しかし待機児童数だけでは、希望する条件で利用先を確保できていない状況を捉えきれない場合があります。
保育園を利用する予定があるなら、住まいを決める前の段階から情報収集を始めておくほうが現実的です。

なお、これらの数字は年度によって変わります。
申し込みのスケジュールや空き状況とあわせて、最新の情報は大津市公式でご確認ください。

医療費助成などの支援

子育て世帯の家計に関わる制度も確認しておきましょう。

大津市公式によると、子どもの医療費助成は、小学校1年生から、18歳に達する日以後最初の3月31日を経過していない子どもが対象です。
自己負担は次のとおりです。
○ 入院:1日あたり1,000円(1医療機関につき月14,000円が限度)
○ 通院:1医療機関につき1か月あたり500円
○ 院外の調剤薬局:自己負担なし

大津市在住で乳幼児の医療費助成を受けている場合は、申請の手続きは不要で受給券が送付されます。
転入された場合などは申請が必要です。
なお未就学児については、乳幼児の医療費助成という別の制度になります。
制度の内容は変更されることがあるため、所得要件を含む詳細は大津市公式でご確認ください。

エリアによって変わる通園・通学の条件

大津市は市域が南北に長く、住まいの位置によって、駅・保育施設・学校までの距離や送迎の方法は変わります。

共働きで送迎が毎日発生するのか、祖父母の協力があるのかによっても、合うエリアは変わってきます。
どのエリアが良い悪いという話ではなく、生活動線が成り立つかどうかの問題です。

エリアごとの住環境については、それぞれ別記事で整理しています。
中心市街地については「
大津駅・膳所エリアに住むのはどう?」、湖西線の北部については「堅田駅・和邇以北に住むのはどう?」をご覧ください。
市全体の沿線ごとの構造は「
大津市はどんな街?」でまとめています。

実際の送迎の負担は、平日の時間帯に動いてみないと分かりません。
気になるエリアが絞れたら、通園・通学の時間帯に一度確かめておくことをおすすめします。

通学区域や学校選択制の確認、通園・通学の動線と住まいの条件を整理したい場合は、購入・賃貸を問わずLINEからご相談ください。

まとめ:子育て世帯が住まいを選ぶ前に確認したいこと

大津市で子育てを前提に住まいを探す際、次の点を確認しておくと計画が立てやすくなります。
○ 通学区域:検討する住所がどの小学校・中学校の区域かを市公式で確認する
○ 学校選択制:受入を行っている学校か、申請の受付期間はいつかを確認する(指定される学校を前提に選ぶのが基本)
○ 保育:待機児童数だけでなく、利用保留となった児童数も含めて実情を把握する
○ 申し込み:保育所の申し込みスケジュールを、住まいを決める前に確認する
○ 医療費助成:対象年齢と自己負担の内容を把握しておく
○ 送迎:保育園や学校までの動線を、実際の時間帯で確認する

制度は年度によって変わり、保育の状況も年ごとに動きます。
だからこそ、住まいを決める段階で最新の情報を取りにいくことが、後悔を防ぐ一番の近道です。

大津市での住まい探し(購入・賃貸)のご相談は、LINEからお気軽にお問い合わせください。
お子さまの年齢、通勤先、希望される通園・通学の条件をお知らせいただければ、通学区域や学校選択制の確認事項、生活動線まで整理してご案内いたします。


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