京都市で住宅購入にかかる諸費用と税金ーー物件価格に加えていくら必要かを内訳から整理する
住宅購入の予算は、物件価格だけでは決まりません。
仲介手数料や登記費用などの諸費用に加えて、購入時と保有後には税金がかかります。
京都市では、不動産取得税は京都府、固定資産税・都市計画税は京都市と窓口が分かれ、京都ならではの軽減や支援、新しい税もあります。
この記事では、京都・滋賀エリアを専門とするONZA Estate代表の飯田の視点から、京都市で居住目的の住宅を購入する方に向けて、諸費用と税金を2026年9月時点の情報で整理いたします。
制度の要件・期限は変わるため、最新は国税庁・国土交通省・京都府・京都市の公式情報でご確認ください。
京都市の住宅購入は「物件価格+諸費用」で考える
資金計画では、物件価格のおおむね6〜10%を諸費用として見込んでおくと安心です。
割合を大きく左右するのは仲介手数料で、仲介会社を通じて買う中古住宅では高めになり、売主から直接買う新築では仲介手数料がかからない場合があります。
京都市の価格水準は、近畿レインズの2026年8月度の成約平均で中古マンション3,264万円、中古戸建て3,084万円、不動産経済研究所の2026年上半期の京都市部の新築マンション平均で6,559万円です。
中古マンションの平均3,264万円を仲介会社経由で買う場合、仲介手数料の上限だけで約114万円(税込)になり、諸費用全体では6〜10%の目安で約200〜330万円を見込みます。
京都市は駅によって価格帯が大きく違い、総額もエリアで変わります。
駅別の価格は、別記事「京都市の住宅は資産価値を維持できる?」で整理しています。
諸費用の主な内訳ーー仲介手数料・登記・ローン・保険
| 費目 | 主にかかる場面 | 金額の決まり方・注意点 |
|---|---|---|
| 仲介手数料 | 仲介会社を通じて買うとき(中古が中心) | 売買価格400万円超の上限は「売買価格×3%+6万円+消費税」。価格800万円以下の低廉な空家等は特例で、事前の説明・合意のうえ上限33万円(税込)まで |
| 印紙税 | 売買契約書・ローン契約書 | 契約金額で決まる(売買契約書は軽減措置あり) |
| 登録免許税・司法書士報酬 | 所有権の登記・抵当権の設定 | 固定資産税評価額や借入額×税率に、司法書士への報酬が加わる |
| 住宅ローン関連 | ローンを利用するとき | 事務手数料・保証料・団体信用生命保険。商品で支払い方が異なる |
| 火災保険・地震保険 | 引渡しのとき | 構造・補償内容・期間で保険料が変わる |
| 固定資産税等の精算金 | 引渡しのとき | その年の税額を引渡し日で日割りし、売主と精算するのが一般的 |
| 管理費等の精算・修繕積立基金 | マンション | 新築では入居時に修繕積立基金がかかる物件もある |
仲介手数料や税金は法律・制度の範囲で決まり、ローンや保険は商品と見積もりで変わります。
ローンと保険は複数の見積もりを比べ、仲介手数料は上限の範囲で事前に確認しておくと、総額の見通しが立てやすくなります。
購入時にかかる税金ーー印紙税・登録免許税・不動産取得税(京都府)
印紙税
2027年3月31日(令和9年3月31日)までに作成する不動産売買契約書は軽減措置の対象で、契約金額1,000万円超5,000万円以下は1万円、5,000万円超1億円以下は3万円です。
登録免許税
個人が自分で住む住宅を取得した場合、令和9年3月31日までの登記は税率が軽減されます(床面積50㎡以上、取得後1年以内の登記などが要件)。
○ 所有権の保存(新築):本則0.4%→0.15%
○ 所有権の移転(中古などの売買):本則2.0%→0.3%
○ 抵当権の設定(住宅ローン):本則0.4%→0.1%
○ 土地の売買による所有権の移転:本則2.0%→1.5%(令和11年3月31日まで)
住宅の軽減には、京都市が発行する住宅用家屋証明書(1件650円)を登記申請に添付する必要があり、登記の後から提出しても軽減は受けられません。
不動産取得税(京都府)
取得後に京都府へ納める税で、京都市内の窓口は南区の京都府府税事務所です(市役所ではありません)。
税率は令和9年3月31日までの取得なら住宅・土地とも3%(本則4%)で、宅地は評価額を2分の1にして計算します。
新築住宅は評価額から1,200万円(認定長期優良住宅は令和13年3月31日までの取得で1,300万円)が控除され、2026年4月以降の取得は床面積40㎡以上240㎡以下が対象です。
中古住宅は、1982年1月1日以降の新築(または耐震基準に適合する証明)などの要件を満たせば、新築時期に応じて最大1,200万円が控除されます。
住宅用の土地にも税額からの減額があり、建物の評価額が控除額を下回れば建物分の税額はかかりません。
京都府の子育て世帯の軽減
京都府独自の制度として、18歳になった後の最初の3月31日までの子どもと同居する世帯の親が住宅を取得し、1年以内に子どもと入居すると、不動産取得税が2分の1(税率3%→1.5%)に軽減されます(2024年4月以降の取得が対象)。
入居後に京都府こども・子育て総合支援室への確認申請が必要で、納付済みなら還付の手続きになります。
中古住宅の控除額の早見は、別記事「京都市で中古住宅を検討する際のポイント」で整理しています。
保有後にかかる税金ーー京都市の固定資産税・都市計画税と空き家税
京都市では、毎年1月1日時点の所有者に固定資産税(課税標準額×1.4%)がかかり、市街化区域内の土地・家屋には都市計画税(同0.3%)が加わります。
京都市は市街化区域が約15,000ha、市街化調整区域が約33,000haで、調整区域の物件には都市計画税がかかりません。
いずれも売買価格ではなく固定資産税評価額がもとになるため、年間の税額は物件ごとに確認します。
○ 住宅用地の特例:200㎡までの部分は課税標準が固定資産税1/6・都市計画税1/3(200㎡を超える部分は1/3・2/3)
○ 新築住宅の減額:令和13年3月31日までの新築で、2026年4月以降の新築は床面積40㎡以上240㎡以下などが要件。120㎡相当分までの固定資産税が3年度分(3階建以上の中高層耐火住宅は5年度分)1/2、認定長期優良住宅は5年度分(同7年度分)
○ 京都市での手続き:新築の減額は新築した翌年の1月31日までに申請が必要。住宅用地の特例を新たに受ける場合も市税事務所への申告が必要
空き家税(非居住住宅利活用促進税・2030年度から課税予定)
京都市は、市街化区域内の住まない住宅(空き家・別荘・セカンドハウスなど)の所有者に課税する新しい税を、令和12年度(2030年度)から始める予定です。
住民票ではなく、生活の本拠として使う人がいるかで判断され、家屋の評価額が30万円(導入当初5年間は100万円)未満なら課税されません。
住み替えで元の家を空けておく場合や、セカンドハウスとして買う場合は保有コストに入れておきます(賃貸・売却の予定を申告した場合などは免除されることがあります。1年を超えて契約に至らない場合を除きます)。
保有コストの見通しは、購入・賃貸を問わずLINEからお気軽にご相談ください。
住宅ローン控除と京都市の支援(2026年9月時点)
住宅ローン控除は令和8年度税制改正で延長され、2026年1月1日から2030年12月31日(令和12年12月31日)までの入居が対象です。
○ 控除率:年末ローン残高の0.7%
○ 控除期間:認定住宅・ZEH水準の新築と、省エネ性能の高い中古住宅は13年、その他の中古住宅は10年(省エネ基準適合の新築は入居年で扱いが変わる)
○ 床面積・所得:40㎡以上(合計所得1,000万円超の方や、子育て世帯等の上乗せを使う場合は50㎡以上)、合計所得2,000万円以下
○ 注意点:省エネ基準を満たさない新築は原則対象外で、建築確認が2028年以降の省エネ基準適合住宅も対象外。2028年以降の入居では、土砂災害特別警戒区域などの災害レッドゾーン内の新築も対象外
借入限度額の詳細は、新築は別記事「京都市で新築住宅を購入するメリット・注意点」、中古は前述の中古住宅の記事で整理しています。
京都市独自の支援には、京都安心すまい応援金があります。
未就学の子ども(妊娠中を含む)がいる世帯が、市内の築5年以上・購入価格500万円(税抜)以上の中古住宅を買い、市内事業者のリフォームを行うと基本100万円、子どもの人数などの加算で最大200万円が交付されます。
売買契約から1年以内のエントリーが必要で、2026年度の受付は2027年3月31日までです。
まとめ:京都市で住宅購入前に確認したい資金計画チェックリスト
○ 物件価格に加えて、諸費用として6〜10%程度を見込む(仲介手数料の有無で大きく変わる)
○ 印紙税・登録免許税の軽減は2027年3月31日まで(土地の登録免許税は2029年3月31日まで)。住宅用家屋証明書は登記の前に用意する
○ 不動産取得税は京都府に納める。新築・中古の控除と、子育て世帯の2分の1軽減(入居後に申請)を確認する
○ 京都市の固定資産税1.4%・都市計画税0.3%(市街化区域のみ)を毎年の支出に入れ、新築の減額は翌年1月31日までに申請する
○ 住まない住宅には2030年度から空き家税が予定されている。住み替えやセカンドハウスは保有コストに含める
○ 住宅ローン控除(0.7%・2030年末の入居まで)は、省エネ性能と入居年で条件が変わる
○ 子育て世帯は京都安心すまい応援金(最大200万円)も確認する
○ 購入時に国税庁・国土交通省・京都府・京都市の公式情報で最新を確認する
物件価格だけでなく、諸費用・購入時の税金・保有後の税金・控除や支援までを一体で見ることで、無理のない総額予算を組むことができます。
京都市は府と市で窓口や手続きが分かれるため、申請の期限を逃さないことも資金計画の一部です。
京都の街全体の特徴は、別記事「京都市はどんな街?」もあわせてご覧ください。
京都市での住まい探し(購入・賃貸)や、諸費用・税金を含めた総額のご相談は、LINEからお気軽にお問い合わせください。
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