草津市

京都から草津市への移住で後悔しないためにーー確認すべき判断軸

京都市内で暮らしながら、住宅コストの重さや住まいの手狭さを感じ、京都から滋賀への移住を考える方が増えています。
なかでも草津市は、新快速で京都駅まで草津駅から約20分・南草津駅から約18分というアクセスを保ちながら、京都市の中心部と比べれば住居費を抑えやすいエリアとして注目されています。

ただし、京都市と草津市では生活の前提が変わります。
京都市の徒歩・自転車・公共交通が中心の暮らしと、草津市の駅徒歩圏か車かで動きが分かれる暮らしでは、毎日の動き方そのものが違ってきます。
この記事では、京都・滋賀エリアを専門とするONZA Estate代表の飯田の視点から、京都市民が草津市への移住を考える際に押さえておきたい判断軸を、データに基づいて整理いたします。

なぜ京都から草津市への移住が選択肢になるのか

滋賀県は京阪神への通勤圏として移住先に選ばれることが多く、なかでも草津市は人気の上位に挙げられるエリアです。
草津市の人口は約14万人(2026年5月時点の市推計)で、滋賀県内では大津市に次ぐ規模です。
若い世代の転入で人口が増え続けており、人口が縮小に向かう自治体が多いなかで、安定した需要が続いています。

京都市民が草津市を選ぶ主な理由は、住宅コスト、子育て環境、そして京阪神への通勤利便を同時に確保しやすい点に集約されます。
京都市の文化・歴史・利便性は唯一無二ですが、住宅費が上がっている局面で、新快速2駅の利便を保ちながら住居費を抑えやすい選択肢として、草津市が浮上しています。

京都市と草津市の住宅コストを比較する

最も分かりやすい差が出るのが住宅コストです。
2026年の地価公示(国土交通省)で見ると、京都府の住宅地平均は約16.4万円/㎡(前年比+2.33%)で、京都市はさらに高く、中心部の住宅地は突出しています。
これに対し、草津市の住宅地平均は約14.98万円/㎡(前年比+4.5%)で、京都府平均との差は大きくない一方、京都市、とくに中心部や主要駅の近くの住宅地と比べると抑えられる地点が多くなります。
ただし、草津市は滋賀県内では地価が高めで、南草津駅周辺には県内の住宅地で最も高い地点(約36.9万円/㎡)もあります。「滋賀だから安い」と一括りにはできない点は押さえておきたいところです。

中古マンションでも傾向は同じです。
京都府の中古マンション平均は約4,155万円(平米単価約59万円、2026年4月時点・不動産掲載情報ベース)です。
草津の中古マンション3LDKは、草津駅周辺で約2,800〜4,500万円、南草津駅周辺で約3,000〜5,000万円が目安です(2026年6月・SUUMO掲載情報ベース)。
京都府平均や京都市中心部の高価格帯の物件と比べれば、取得しやすい価格帯も見つけやすい水準です。

賃料も参考になります。
京都市の3LDK賃料は、中京区で約20万円、上京区・下京区で約16〜17万円という水準です(2026年・掲載賃貸情報ベース)。
草津でも駅徒歩圏の新しい物件は相応の家賃になりますが、京都市中心部と比べれば抑えやすく、エリアや築年で幅があります(最新は実際の物件で確認してください)。
住居費の差を具体的に試算したい場合は、
こちらのLINEからお気軽にどうぞ。

京都市と草津市の通勤・交通アクセス

草津市の強みは、新快速停車駅が2つあることです。
草津駅から京都駅まで約20分・大阪駅まで約50分、南草津駅から京都駅まで約18分(いずれもJR琵琶湖線の新快速利用時の目安・2026年時点、時間帯で変動)と、乗り換えなしでアクセスできます。
二人の通勤方向が違っても両立しやすく、京都市内で地下鉄や私鉄を乗り継ぐ通勤と比べても、実際の所要時間が大きく変わらないケースもあります。

一方で、注意点もあります。
草津市でも、草津駅・南草津駅の徒歩圏を外れると、駅までのバスや自家用車でのアクセスが必要になります。
京都通勤を前提に移住するなら、住まいを駅徒歩圏に置くか、駅まで送迎できる動線を組めるかが、毎日の負担感を大きく左右します。

京都市では、職場・学校・買い物のいずれも徒歩・自転車・市バス・地下鉄で完結する世帯が多く、車を使わずに済む場面が多い暮らしです。
草津市はこれと前提が変わり、駅徒歩圏はマンションと電車で車なしでも暮らしやすい一方、郊外では車が生活の軸になります。
「通勤は新快速、休日は車」というハイブリッドな動き方を受け入れられるかが、移住後の満足度を分けます。

京都暮らしと草津暮らしの生活環境のギャップ

気候面では、京都市は盆地の影響で夏の暑さと冬の底冷えが強い傾向です。
草津市は琵琶湖に近く比較的穏やかとされますが、体感は住む場所や建物の性能によっても変わります。

買い物・商業では構造が異なります。
京都市は中心部に百貨店・専門店・地下街が集まり、徒歩圏で多様な選択肢があります。
草津市は、草津駅西口の大型ショッピングセンター「エイスクエア」(アル・プラザ草津など)や南草津駅前に商業が集まり、湖岸寄りにはイオンモール草津があります。
日常の買い物は、駅前と郊外型の店舗を組み合わせる形が一般的です。

教育・医療では、京都市は大学・私立学校の選択肢が豊富で、教育環境の幅広さが際立ちます。
草津市は立命館大学びわこ・くさつキャンパスを擁し、学区がコンパクトに整っているほか、市内に医療機関もそろっています。
教育の選択肢の「広さ」を重視するなら京都市、家から学校・買い物・駅までの動線の短さを重視するなら草津市、という整理になります。

移住で「思っていたのと違った」と感じやすいポイント

実際に移住相談を受けるなかで、事前に確認しておけば防げたポイントを整理します。

一つ目は、車を前提とした家計設計です。
滋賀県では郊外を中心に車を使う場面が多く、住むエリアによっては複数台が前提になることもあります。
住居費を抑えられても、駐車場・保険・車検・燃料などの費用が加わるため、削減分が相殺される可能性も見込んでおく必要があります。

二つ目は、駅徒歩圏と郊外の価格差です。
草津駅・南草津駅の徒歩圏は、市内でも高めの価格帯です。
「滋賀だから安い」という感覚で郊外の広い家を選んだ結果、通勤・買い物の車依存が想定以上に強まり、負担を感じるケースもあります。
京都通勤を続けるなら、駅徒歩圏のコンパクトな住まいを軸に検討するのが堅実です。

三つ目は、京都市内へ出る頻度です。
京都市中心部に用事がある世帯では、新快速20分前後は便利でも、毎週の頻度になると交通費が積み上がります。
移住前に、月あたりの京都市内への訪問回数と交通費を見積もっておくと安心です。

四つ目は、将来の売却・賃貸のしやすさです。
草津駅・南草津駅の徒歩圏は、通勤需要や立命館・大手事業所といった需要源が複数あり、買い手・借り手が見つかりやすいエリアです。
駅から離れると売り買い・貸し借りのしやすさは下がっていくため、長期で住むことを前提にしつつ、転勤や家族構成の変化で売る・貸す可能性に備えて駅徒歩圏を選ぶ判断は、移住でも有効です。

まとめ:京都から草津市への移住を成功させる判断軸

京都市と草津市は、それぞれ異なる魅力を持つエリアです。
京都市の文化・歴史・徒歩中心の利便性は代えがたく、草津市の住宅コストと京阪神通勤の両立も、子育て世帯にとって大きな価値があります。

判断軸を整理すると、次の3点です。

住居費の削減と車関連費のトータル比較:住居費が下がっても車の費用が乗るため、純額でいくら変わるかを試算する

駅徒歩圏という選択:草津駅・南草津駅の徒歩圏は、通勤・買い物・将来の売りやすさ・貸しやすさをいずれも兼ね備える

京都市との関わりを残す設計:移住後も京都市に通勤・通学・通院する世帯は多く、新快速の距離感が「両エリアの使い分け」を成立させる

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草津の街全体の特徴は、別記事「
草津市はどんな街?」もあわせてご覧ください。


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