米国株を日本の昼間も売買ーーネット証券5社が23時間取引に対応、強まる選別|ONZA的市況ニュース
2026-08-13

記事内容:米国株が日本の昼間も売買可能に、12月から23時間取引
2026.8.13の日経新聞で、インターネット証券大手5社が、12月にも米国市場に上場する株式を日本時間の昼間も売買できるようにする方針だと報じられました。
12月6日に始まる米国株の23時間取引に対応するものです。
日本の昼間に米国株をリアルタイムで売買できるようになれば、日本株の値動きを見ながら米国株の売買や資金配分の調整もしやすくなります。
時間帯の制約が薄れることで市場をまたいで比較して選ぶ機会が増え、個人マネーが日本株と米国株を選別する動きが強まると記事はみています。
まず、23時間取引の中身です。
ニューヨーク証券取引所やナスダックが12月6日に実施する取引時間の延長を指します。
現在は平日の米東部時間午前9時30分から午後4時までが立会時間で、前後の時間外取引を含めると実質16時間程度の取引が可能です。
これが、1日1時間のメンテナンスを除いていつでも売買できる23時間に広がります。
日本の投資家からみると、現在は原則、日本の夜間から早朝しか売買できなかった米国株が、東京証券取引所の取引時間中もリアルタイムで売買できるようになります。
時間帯ですみ分けてきた主要な取引所間の壁が崩れる、と記事は表現しています。
証券各社の対応です。
日経新聞が国内主要証券20社に調査したところ、回答した19社のうち9社が対応する、または対応する方向で検討中と答えました。
SBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券は12月6日の取引延長初日から取引できるようにします。
楽天証券は時間外取引を含め計16時間だった取引時間を拡大し、松井証券は午後6時から翌日午前6時(冬時間)までだった取引時間を11時間延長します。
PayPay証券はサービス開始当初から米国株を原則24時間取引できるようにしており、既存システムの改修で初日から対応します。
三菱UFJeスマート証券は、需要を確認しつつ段階的に対応する方向で検討しています。
一方、対面や電話で売買を取り次ぐ証券会社は慎重です。
対応する方向で検討中と答えた対面証券は岡三、東海東京、水戸の3証券にとどまり、SMBC日興証券といちよし証券は現時点で対応しない予定、野村証券や大和証券など7社は対応するかどうかを含めて検討中と回答しました。
対面証券は基本的に人手で注文を取り次ぐため、取引時間を延ばすには基幹システムの改修や従業員の配置変更が必要で、コスト負担が重荷になります。
顧客に機関投資家が多く、対応コストに見合う収益を得られるかの見極めも必要です。
背景には、個人マネーの海外株シフトがあります。
財務省によると、投資信託を経由した海外株の売買代金は2025年に77兆円と、5年前の約2倍になりました。
世界の株に分散投資できる投信などが人気で、投資家の目を海外株に向ける契機となっています。
新NISA(少額投資非課税制度)を通じた米国株投資も広がっており、米宇宙会社スペースXの新規株式公開に多くの需要が集まるなど、国内投資家の米国株への関心は高い状況です。
楽天証券の楠雄治社長は、23時間取引が始まれば「日本株を取引していた若年層の一定数は米国株に流れる」とみています。
一方で、夜間は市場参加者が少なく流動性が低くなりやすいため、株価変動が大きくなると懸念する声も紹介されています。
注文が少ない時間帯は、買値と売値の差が広がったり、想定した価格で売買が成立しにくくなったりする可能性があるためです。
記事は、東京証券取引所の対応も焦点だと指摘します。
米国株は1株からでも購入できるのに対し、日本株は100株単位が基本で、多額の資金が必要な銘柄も少なくありません。
日本の取引時間も計5時間半と、米国などに比べて大幅に短い状況です。
スマートフォン決済のPayPayは3月にナスダックへ新規上場しており、投資家の売買や企業の上場先が海外市場へ偏れば、国内市場の売買の厚みや企業の資金調達の機能が弱まりかねません。
国内の資本市場が空洞化すれば、政府が掲げる資産運用立国への逆風となると記事は結んでいます。
ポイント:米国株の23時間取引
👉 12月6日から米国株が23時間取引に
1日1時間のメンテナンスを除きいつでも売買でき、日本の昼間もリアルタイムで取引できるようになります。
👉 ネット証券は初日から対応
SBI・楽天・マネックス・松井は初日対応、PayPay証券も既存システムの改修で対応します。
👉 対面証券は慎重
人手での取次が基本のため、システム改修や人員配置のコストに見合う収益の見極めが必要です。
👉 背景は個人マネーの海外株シフト
投信経由の海外株売買代金は2025年に77兆円と5年前の約2倍に増えています。
不動産との関係:23時間動く市場と、毎月積み上がる家賃
この記事の主役は、取引時間という時間の壁が消えていくことです。
米国市場に上場する株式は、日本の昼間を含め、ほぼ終日売買できる環境に近づきます。
いつでも売買できるということは、価格もほぼいつでも動き続けるということです。
記事にも、夜間は流動性が低くなりやすく株価変動が大きくなるとの懸念が紹介されていました。
取引機会の拡大は便利さであると同時に、投資家が値動きと向き合う時間も延ばします。
不動産は、収益の受け取り方と時間の使い方が大きく異なる資産です。
収益の中心は毎月の家賃で、価格を日々確かめなくても、収益は家賃という形で積み上がっていきます。
賃貸経営の実務は管理会社に委託でき、オーナーの仕事は、買う前に物件と実需を見極めることに重心があります。
駅からの距離や周辺の募集賃料、入居の状況を確かめることは、家賃と入居を見通すための材料になります。
この見極めを済ませた物件なら、市場が開いている時間を気にせずに持ち続けられます。
23時間動き続ける市場と、月単位で積み上がる家賃。
同じ投資でも、投資家の時間の使い方がまったく異なります。
株式は世界中の成長に少額から参加でき、値上がり益と配当が収益の源泉です。
不動産は毎月の家賃が収益の源泉で、実物とエリアの実需に支えられています。
選択肢が広がる時代だからこそ、この性質の違いを知って組み合わせることに価値があります。
ONZAとしての整理
個人マネーが日本株と米国株をまたいで選別する時代は、資産の置き場所の選択肢が世界に広がる時代でもあります。
選択肢が増えるほど大切になるのは、それぞれの資産の収益の源泉を確かめて選ぶことだと考えています。
株式は値上がり益と配当、不動産は家賃。
どの市場のどの資産に置くとしても、その収益が何に支えられているのかを確かめてから選ぶという順番は変わりません。
不動産であれば、家賃を支えるのはエリアの実需です。
駅からの距離、周辺の募集賃料、入居の状況。
この裏付けの確認は、市場が何時間開いていても変わらない、不動産投資の出発点です。
もう一つ、23時間取引の記事は、投資との付き合い方を考える材料にもなります。
値動きに向き合う時間を増やしたい方にとって、取引時間の拡大は追い風です。
一方、本業や暮らしの時間を優先しながら資産をつくりたい方には、日々の値動きを追わなくても家賃が積み上がる不動産の性質が選択肢になります。
管理会社と連携しながら、入居や修繕の状況を節目ごとに確認していく持ち方です。
ご自身の時間の使い方に合わせて資産を組み合わせることが、長く続けられる資産づくりにつながります。
まとめ
👉 記事内容の要点
ネット証券大手は12月6日から、米国株を日本の昼間も含めてリアルタイムで売買できるようにする
米国株の23時間取引はNYSEやナスダックが実施し、1日1時間のメンテナンス以外いつでも売買できるようになる
対面証券はシステム改修や人員配置のコスト負担から慎重で、対応方針が分かれている
投信経由の海外株売買代金は2025年に77兆円と5年前の約2倍で、個人マネーの選別が強まる見通し
👉 行動指針
資産を選ぶときは、収益の源泉(株式=値上がり益と配当、不動産=家賃)を確かめてから選ぶ
不動産は家賃を支えるエリアの実需(駅からの距離・周辺の募集賃料・入居状況)を確認する
値動きと向き合う時間をどれだけ持てるか、自分の時間の使い方に合わせて資産を組み合わせる
選択肢が広がる時代こそ、それぞれの資産の性質の違いを理解して役割を分ける
ご相談について
投資用でご検討の方
日々の値動きを追わなくても家賃が積み上がるのは、実需に裏付けられた物件を選んでこそです。
検討中の物件について、想定家賃の根拠や周辺の募集状況まで含めて、一緒に確認いたします。
売却をご検討の方
資産の置き場所を見直す中で、保有物件の位置づけを確かめたい場面もあります。
保有物件の状況とご意向に合わせて、売る・貸す・持ち続けるの選択肢を一緒に確認します。
居住用でご検討の方
住まいは、暮らしやすさと無理のない資金計画で選ぶのが基本です。
市場のニュースに急かされず、返せる額を軸に一緒に整理していきましょう。
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