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タワマン最上階、5割が所有者不在ーー東京・大阪の日経調査、投資目的で価格高騰|ONZA的市況ニュース

2026-07-27

タワマン最上階、5割が所有者不在ーー東京・大阪の日経調査、投資目的で価格高騰|ONZA的市況ニュース

記事内容:最上階の約5割、所有者はそこに住んでいない

2026.7.27の日経新聞で、東京と大阪の都心部に立地するタワーマンション約300棟の最上階を調べたところ、約5割の所有者が物件の所在地に住所を移さず、別の場所を登記していたことが、同紙の調査で分かったと報じられました。
住まない所有者が増えれば、管理や修繕などを巡る合意形成が難しくなります。
東京と大阪の都心部のタワーマンションは投資用不動産としても人気が集まり、住宅市場が過熱する一因になっています。
不動産経済研究所によると、東京23区の新築マンションの平均価格は2025年度に1億3000万円を超え、過去最高となりました。

調査の方法と結果を確認します。
日経は、東京都の都心6区と大阪市の都心3区に建つ20階以上の高層マンション303棟を対象に、2025年12月時点の不動産登記簿を基に、最上階の住戸の所有者の住所を調べました。
計1867戸のうち、48%にあたる895戸が、タワーマンションの所在地と一致していませんでした。
東京都心6区では住所不一致が581戸あり、内訳は都内の別の住所が352戸、海外が88戸、東京を除く関東地方が77戸でした。
大阪都心3区の不一致は314戸で、府内の別の住所が226戸、大阪を除く近畿地方が39戸、海外が21戸です。

住所の不一致が何を意味するのか、専門家の解説が添えられています。
不動産登記に詳しい司法書士は、新築マンションは所有権移転と住所変更の登記がほぼ同時にできるため、居住用であれば物件の住所と所有者の住所がずれることはほぼなく、一致しない場合は投資用の可能性が高いと指摘します。
中古は住所変更に遅れが出ることもありますが、それでも2週間程度で、4月からは2年以内の申請が義務付けられました。
最上階の所有者には、海外の住所とともに外国人の名前も見て取れます。
日本は外国籍でも土地・建物を購入でき、円安で割安な市場として認知されています。

あわせて掲載された用語解説で、投資用不動産の現状も整理されています。
投資用不動産とは、家賃収入や、価格上昇による売却益を得ることを目的に保有する不動産です。
都心部のタワーマンションには投機マネーも流入し、短期売買が繰り返されることが価格高騰の一因とみられています。
国土交通省の調査によると、東京23区の新築大規模マンションの購入後1年以内の短期売買は、2024年1〜6月で575件と前年の3倍にのぼり、全体の1割を占めました。
実需が薄いとみられる、海外に住所がある人による取得も増えており、都心6区での国外からの取得割合は2025年1〜6月で7.5%と、前年の2倍以上になりました。

影響への懸念と、市場側の対応も紹介されています。
第三者に貸し出すなど、実際に住まない所有者が増えると、管理や修繕を巡る住民間の合意形成が難しくなる可能性があります。
不動産に詳しい弁護士は、合意形成が困難になれば資産価値も落ちかねず、非居住者に追加の費用負担を求めたり、外部の専門家に管理を任せたりする必要も出てくると話します。
不動産調査会社TRUSTARTのデータで東京23区のタワーマンション188棟を調べたところ、2020年以降の新築分譲と中古売買時の所有者の住所は、51%が所在地と一致していませんでした。
業界側では、不動産協会が2025年に短期転売を抑制する方針を公表し、会員各社の判断で、引き渡し前の転売活動の禁止や購入戸数の制限、名義の厳格化に取り組むとしています。
足元で続く金利上昇も、ローンを組んで不動産投資をする人には逆風です。

制度の議論にも触れられています。
欧州などには、長期間利用されていない住宅への追加課税の制度があります。
日本大学の教授は、物件が逼迫している都心部の不動産は貴重で、恒常的な利用がなければ社会全体として非効率だとし、逼迫する地域では空き家税などを課して、実際に住みたい人に住宅が供給されるべきだと訴えており、この提言で記事は結ばれています。

ポイント:タワマンの所有者不在

👉 東阪タワマン最上階、48%が住所不一致

303棟・1867戸を調べた日経調査で、895戸の所有者が所在地に住んでいませんでした。

👉 不一致は投資用の可能性が高いとの指摘

居住用なら登記の住所はほぼずれないためで、海外住所の所有者も109戸ありました。

👉 短期売買は前年の3倍、価格高騰の一因に

購入後1年以内の短期売買は575件と全体の1割を占め、国外からの取得も2倍以上に増えています。

👉 合意形成の懸念と、抑制の動き

住まない所有者の増加は管理や修繕の合意形成を難しくし、業界の転売抑制方針に加え、専門家からは空き家税を求める意見も出ています。

投機と賃貸経営、同じ投資でも中身は別物

記事に登場する投資用不動産という言葉には、性格の異なる2つの持ち方が含まれています。
用語解説の定義にあるとおり、収益の取り方には、家賃収入と、価格上昇による売却益の2つがあります。
短期売買は後者に賭ける持ち方で、価格が上がり続けることが前提です。
値上がり益を見込む買い手が増えるほど、住む需要や家賃から離れた水準でも取引が成立しやすくなり、これが価格高騰の一因とみられています。
一方、賃貸経営は、入居者がいて家賃が入り続けることを前提にした、長期の持ち方です。
記事が問題視しているのは前者の投機的な動きであり、賃貸経営とは収益の源泉も行動も異なります。

買う側・持つ側の実務にも、今回の調査は示唆があります。
住まない所有者が多い建物では、所有者が遠隔地にいて総会への出席や連絡が滞りやすく、修繕の内容や費用負担への意見もまとまりにくくなるため、必要な決議が遅れる懸念があります。
ここで押さえておきたいのは、賃貸経営でも所有者は建物に住まない側になる、ということです。
だからこそ、貸す側に立つ人ほど、管理組合の運営や修繕計画への関与が求められます。
購入を検討する際は、価格や立地に加えて、賃貸に出されている住戸の割合や総会の運営状況、修繕積立金の水準にも目を通しておきたいところです。
総会が機能し、修繕が計画どおり進む建物は、劣化や突発的な負担の懸念を抑えやすく、貸すときにも売るときにも説明がしやすくなります。

ONZAとしての整理

今回の調査が可視化したのは、住まない所有者が都心タワーマンションの最上階に広がっている実態です。
記事は短期売買の増加も踏まえ、投資・転売目的の取得が価格高騰の一因になっているとみています。
短期の転売は価格の変動に賭ける行為であり、ONZAがお勧めする持ち方ではありません。
私たちが軸に置くのは、家賃という収入を生み、住む人に支えられる賃貸経営です。
入居者がいて、管理が機能し、家賃が積み上がる。
この持ち方は、建物の管理への関心を通じて、資産価値を支える側に立ちます。

住所変更登記の義務化や業界の転売抑制、課税を巡る提案は、住まない所有や短期転売をどう扱うかという議論が広がっていることを示しています。
制度ごとに対象も効果も異なるため、具体策はこれから確かめる段階です。
そのうえで、変わらない軸はあります。
価格の勢いに乗る買い方と、住む人に支えられる持ち方。
市場が賑わう局面ほど、この違いを意識して物件を見ることが、長く続けられる投資の入り口になると考えています。

まとめ

👉 記事内容の要点

東京・大阪都心のタワーマンション303棟の最上階1867戸のうち、48%の所有者が所在地と別の住所を登記していた(日経調査)

住所不一致は投資用の可能性が高いとされ、海外住所の所有者も109戸と、円安を背景にした海外からの取得も増えている

購入後1年以内の短期売買は前年の3倍の575件と全体の1割を占め、投機マネーの流入が価格高騰の一因とみられている

住まない所有者の増加は管理・修繕の合意形成を難しくする懸念があり、業界の転売抑制方針や、空き家税を求める専門家の意見も出ている

👉 行動指針

投資用不動産は、家賃収入型と売却益型で性格が異なると押さえ、短期の値動きに賭ける買い方とは距離を置く

区分マンションの購入時は、賃貸化率や総会の運営状況、修繕積立金の水準まで確認する

貸す側に立つ場合こそ、管理組合の運営や修繕計画に関わり、建物の価値を支える側に立つ

登記や転売を巡る制度の変化を追い、対象と効果を確かめながら物件選びに生かす

ご相談について

投資用でご検討の方

収益の軸を家賃に置くなら、確かめるのは実需と管理です。
検討中の物件の想定家賃が駅からの距離や周辺の募集賃料で説明できるか、管理の状況も含めて、収支の試算から一緒に整理いたします。

売却をご検討の方

都心の投資需要が注目されるいまは、保有物件の価値を確かめる機会でもあります。
いまの価値と、売る・貸す・持ち続けるの選択肢を、市場の状況を踏まえて一緒に確認します。

居住用でご検討の方

住まいは、暮らしやすさと無理のない資金計画で選ぶのが基本です。
管理の行き届いた物件かどうかも含めて、返せる額を軸に一緒に整理していきましょう。

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