仕組み預金とは?金融庁が規制強化へーー金利上昇で見えた"解約できない"リスク|ONZA的市況ニュース
2026-06-07

記事内容
2026.6.7の日経新聞で、金融庁が"仕組み預金"と呼ばれる金融商品について、今夏にも規制を強める方針だと報じられました。
金利の上昇局面で「簡単に引き出せない」というリスクが表面化し、苦情が増えているためです。
仕組み預金とは、定期預金に似た商品ですが、最大の特徴は、預金者の意思にかかわらず銀行側が満期を延長できる点にあります。
その代わりに通常の預金より高めの利回りが設定されており、マイナス金利の時代でも利息を得られる商品として、主要なネット銀行や一部の地方銀行で広がりました。
残高は金融庁の調べで"4000億円"を超えています。
注意したいのは、満期を自分で選べないという性質です。
中途で解約すると手数料などで実質的に元本が減る可能性があり、なかには10年以上解約できない例もあります。
高い利回りは、こうした"自由に引き出せないリスク"を引き受ける見返り、という側面があります。
トラブルが増えた背景には、"金利ある世界"の復活があります。
たとえば、あるネット銀行がマイナス金利下の2022年に出した仕組み預金の金利は0.5%台でした。
ところが足元では金利が上がり、1年ものの定期預金でも0.4%まで上昇しています。
さらに政策金利が上がれば、普通の定期預金のほうが有利になって解約したい人が増えるとみられますが、仕組み預金は簡単に解約できず、苦情につながっています。
金融庁は、月内にもパブリックコメント(意見公募)を経て監督指針を改正します。
解約制限などのリスクを顧客向けの説明資料に明記するよう求め、違反すれば検査の対象とする方針です。
全国銀行協会も、あわせて銀行向けの指針を見直す方向です。
手数料の優遇を受ける条件として仕組み預金を契約させるケースもあり、商品性を十分に理解しないまま契約した人がいる、という事情も背景にあります。
ポイント
👉 金融庁が"仕組み預金"の説明強化に乗り出す
今夏にも監督指針を改正し、解約制限などのリスクを説明資料に明記するよう銀行に求めます。
👉 特徴は"銀行が満期を延長できる"こと
通常より高い利回りの代わりに、預金者は自分の意思で満期を選べず、中途解約では元本が減ることもあります。
👉 金利上昇でリスクが表面化
マイナス金利下で広がった高めの金利が足元の金利上昇で見劣りし、解約したくてもできない苦情が増えています。
👉 残高は4000億円超
主要ネット銀行や一部の地銀で広がり、手数料優遇の条件にしていた例もあります。
不動産との関係
仕組み預金のニュースは不動産そのものの話ではありませんが、"商品の性質とリスクを理解して持つ"という点では、不動産投資にも通じます。
そのうえで、両者は性質もリスクの種類も大きく異なります。
ひとつは流動性とコントロールの面です。
仕組み預金は解約のタイミングが銀行側の満期延長に左右されますが、不動産は流動性に制約はあるものの、売却・賃貸・保有継続といった選択肢を所有者側で検討しやすい点が異なります。
もうひとつはリスクの種類です。
仕組み預金は"預金の顔をした複雑な金融商品"で、金利の動き次第で自由に引き出せなくなるリスクが見えにくい一方、不動産の主なリスクは価格の変動や空室など、比較的イメージしやすいものです。
リターンの源泉も違います。
仕組み預金の利回りは、銀行が満期を延長できる権利を持つ代わりに上乗せされる性格があります。
一方の不動産の収益は、通勤利便性、駅距離、地域の賃金水準、単身・ファミリー層の流入、賃貸回転率といった居住需要を背景にした家賃と、売却時の価格から生まれます。
両者は性質が違うため、リターンの源泉、流動性、コントロールできる範囲を分けて確認する必要があります。
ONZAとしての整理
今回の件があらためて示すのは、"高い利回り"や"預金に似ている"といった表面の印象だけで判断しない、という姿勢の大切さです。
その商品やその物件が、どんな仕組みでリターンを生み、どんな条件で動かせなくなるのかという中身まで理解することが、納得して持つための土台になります。
不動産も金融商品も、性質はそれぞれ違います。
大切なのは、その違いを踏まえて、自分が引き受けるリスクと、自分でコントロールできる範囲を、契約の前に確かめておくことです。
まとめ
👉 記事内容の要点
金融庁が今夏にも仕組み預金の規制を強め、解約制限などのリスクを説明資料に明記するよう求める
仕組み預金は、銀行が満期を延長でき、中途解約では元本が減ることもある高利回りの商品
金利上昇で普通の定期預金が見直され、解約したくてもできない苦情が増えている
残高は4000億円超で、手数料優遇の条件にしていたケースもある
👉 行動指針
"高い利回り""預金に似ている"といった表面だけで判断せず、解約条件や満期の仕組みを確認する
その商品・物件が、どんな仕組みでリターンを生み、どんな条件で動かせなくなるかを把握する
不動産と金融商品は性質が違うと理解し、リターンの源泉・流動性・コントロール範囲を分けて確認する
契約の前に、自分が引き受けるリスクとコントロールできる範囲を確かめる
ご相談について
投資用でご検討の方
不動産は、家賃という実需や保有のコントロールが特徴ですが、流動性や空室といった固有のリスクもあります。
仕組みやリスクを整理したうえで、収支と出口を一緒に確認いたします。
売却をご検討の方
売る・貸す・持ち続けるという選択肢を所有者側で検討しやすいのは、不動産の特徴の一つです。
お持ちの物件が今の市況でどう評価されるか、選択肢とあわせてお伝えします。
居住用でご検討の方
住まいの購入も、金利や返済の仕組みを理解して選ぶことが安心につながります。
ご希望に合わせて、無理のない進め方を一緒に考えていきましょう。
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