路線価が5年連続上昇ーー地価高騰で高まる"相続の壁"への備え|ONZA的市況ニュース
2026-07-02

記事内容:路線価が5年連続で上昇
2026.7.2の日経新聞で、国税庁が発表した2026年の路線価(1月1日時点)が報じられました。
全国約31万地点の標準宅地の平均は前年比2.9%のプラスで、上昇は5年連続です。
現在の算出方法となった2010年以降で最大の伸び率で、3年連続で過去最大を更新しました。
路線価は、主要な道路に面した土地1平方メートルあたりの標準価格で、相続税や贈与税を計算する基準になります。
つまり路線価の上昇は、土地を持つ人には資産価値の追い風である一方、相続のときには現金で納める税負担の増加につながります。
上昇率が最も高かったのは東京の9.4%で、都心のオフィス需要や、円安を背景にした海外からの不動産投資が地価を押し上げています。
そして記事が"相続の壁"と表現するのが、相続税への影響です。
路線価は相続税の算定基準のため、上がるほど、土地を相続したときの税負担は重くなります。
高級住宅街として知られる東京・世田谷の成城地区では、税理士法人に「実家を売却したい」という相談が寄せられるようになったといいます。
税理士は「路線価の上昇で相続税の負担が高まるなか、不動産の売却で納税資金を工面するケースが増えている」と話します。
相続で売りに出た土地を小さく分け(分筆)、1戸あたりの価格を抑えた新築戸建てとして売り出すケースもあり、首都圏では敷地が60平方メートル未満の新築分譲戸建てが2025年に2815戸と、2021年の1541戸から8割増えました。
一方で、上昇は全国一様ではありません。
兵庫県では神戸・三宮の9.6%に対し、アクセス面で不利な地域では上昇率0%の地点もあり、地域差も見られます。
ポイント:2026年の路線価
👉 全国平均は2.9%上昇、5年連続のプラス
現在の算出方法となった2010年以降で最大の伸び率です。
👉 路線価の上昇は"相続の壁"に
路線価は相続税の算定基準のため、上がるほど税負担が重くなり、納税資金のための売却相談も増えています。
👉 上昇は一様ではない
都市部がけん引する一方、アクセスの不利な地域では停滞も見られます。
相続の壁にどう備えるか:評価の早めの把握と選択肢
路線価の上昇は、いま土地や実家を持っている家族にとって、相続税の評価額が年々切り上がっていくことを意味します。
相続はいつ起きるか分かりませんが、評価は毎年動きます。
まずは実家や保有する不動産が路線価ベースでいくらの評価になるのか、相続税がどのくらいになりそうかを、早めに把握しておくことが備えの第一歩になります。
把握できると、選択肢を落ち着いて考えられます。
相続税は原則、亡くなってから10カ月以内に現金で納めるため、納税資金をどう用意するかが最初の論点です。
そのうえで、実家や土地を"売る・貸す・持つ"のどれにするかを、家族の事情と物件の立地から整理します。
売るなら、評価額と実際に売れる価格は別もので、売買には時間もかかります。
貸すなら、家賃という継続的な受け取りに変わりますが、成り立つかは、駅距離や通勤の利便、周辺の単身・ファミリー層の厚み、地域の賃料水準といった賃貸需要に左右されます。
持つなら、維持費や次の相続まで含めて考えておきます。
どれが正解ということはなく、早く把握しているほど、取れる選択肢が多くなります。
ONZAとしての整理
地価の上昇は、不動産を持つ人にとって資産価値の追い風である一方、相続の場面では税負担として跳ね返ってきます。
路線価が5年連続で上がっているいまは、"うちは関係ない"と思っていた家庭でも、評価額が知らないうちに相続税のかかる水準へ近づいていることがあります。
大切なのは、評価の把握、納税資金、分け方、そして売る・貸す・持つの方向性を、相続の前から家族で話しておくことです。
備えが早いほど、実家の売り急ぎを避けられ、選択肢に余裕が生まれます。
まとめ
👉 記事内容の要点
2026年の路線価は全国平均2.9%上昇で5年連続のプラス、現行方式となった2010年以降で最大の伸び
路線価は相続税の算定基準のため、地価高騰で税負担が重くなり、納税資金のための売却相談や土地の分筆も
上昇は一様ではなく、都市部がけん引する一方で停滞する地域もある
👉 行動指針
実家や保有不動産の路線価ベースの評価額と、相続税の見込みを早めに把握する
相続税は原則10カ月以内の現金納付のため、納税資金の用意を前もって考える
実家や土地は"売る・貸す・持つ"の選択肢を、家族の事情と立地・賃貸需要から整理する
分け方まで含めて、相続の前から家族で話しておく(備えが早いほど選択肢が多い)
ご相談について
投資用でご検討の方
受け継いだ物件や実家を貸すという選択肢は、賃貸需要のある立地かどうかで成り立ちが左右されます。
想定家賃が地域の賃料水準や入居者層に合っているか、入居が続く立地か、修繕や管理まで含めて、無理のない活用の組み立てを一緒に整理いたします。
売却をご検討の方
相続にともなう売却は、納税の期限がある分、時間との勝負になりやすいものです。
評価額と実際の売却価格の違い、売買が成立するまでの時間、分筆などの選択肢も踏まえて、売り急ぎにならない進め方を一緒に確認します。
居住用でご検討の方
相続した実家に住む、住み替える、これから購入する、いずれの場合も、地価が上がる局面では取得費や税、将来の相続まで含めた資金計画が大切になります。
暮らしやすさと無理のない返済計画を軸に、一緒に整理していきましょう。
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