市況ニュース

住宅ローン10年固定のワナーー固定期間終了後に想定外の高金利も、ルール確認は早めに|ONZA的市況ニュース

2026-08-08

住宅ローン10年固定のワナーー固定期間終了後に想定外の高金利も、ルール確認は早めに|ONZA的市況ニュース

記事内容:10年固定、固定期間の終了後に想定外の高金利

2026.8.8の日経新聞で、住宅ローンの10年固定を巡る注意点を解説する記事が掲載されました。
日銀の利上げなどで住宅ローン金利の上昇が続くなか、注目されがちなのは変動型ですが、影響は10年固定の利用者にも及びます。
固定期間の終了後に想定外の高金利が適用されることがあり、ルールを早めに確認して、借り換えなどの対応方針を決めておく必要があると記事は伝えています。

記事は2026年夏の事例から始まります。
東京都の40代会社員は、インターネット銀行の住宅ローンで10年固定を選び、固定期間終了後は原則として変動型に移る契約を結んでいました。
終了時期が迫って改めて計算したところ、そのまま変動型に移ると金利は年約1.7%になるとわかりました。
現在、借り換えなどで使える変動型には1%程度の金利もあり、0.7ポイント前後も高い水準です。

なぜ、こうした差が生まれるのか。
適用金利の決まり方に理由があります。
住宅ローンの金利にはベースとなる基準金利があり、そこから一定の引き下げが行われて、実際の適用金利が決まります。
引き下げ幅は金融機関の営業戦略などを反映し、借入時期などによって変わります。
影響を受けやすいのが、10年固定など借り入れ当初の一定期間だけ金利を固定する固定期間選択型です。
固定期間の終了後は通常、変動型へ移行しますが、その際に引き下げ幅が縮小する金融機関があります。
日銀の利上げで変動型の基準金利は上昇しており、そこに引き下げ幅の縮小が重なると、想定以上の高金利が適用される可能性があります。
終了後も引き下げ幅を変えない金融機関もありますが、その場合でも、いま新たに変動型を借りる場合と比べると引き下げ幅が小さい例があります。
冒頭の会社員はこのタイプで、引き下げ幅は固定期間中もその後も1.05ポイントで変わりません。
ただ、同じ金融機関でいま変動型を借りる場合の引き下げ幅は最大1.41ポイントで、差があります。
「固定期間終了後、想定外に高い金利になるという10年固定のワナに悩む人は多い」と、住宅ローン比較診断サービスを運営するMFSの塩沢崇取締役は話します。

10年固定を選んだ人は少なくありません。
三井住友トラスト・資産のミライ研究所が、2021年以降に住宅ローンを借りて固定型を選んだ人を調べたところ、三大都市圏以外のエリアや中京圏では10年固定の選択率が最も高く、首都圏でも全期間固定型に迫る割合でした。
住宅ローン減税の期間が過去は10年間だった時期があり、減税期間中は金利リスクを避け、その後は繰り上げ返済しようと考えた人も一定数いたのではないか、との分析です。
ただ、繰り上げ返済を考えていても、計画が狂うケースがあります。
結婚や出産を機に住宅を購入した場合、10年経過の時期は子の教育費負担が重くなる時期と重なり、家計の余裕が乏しくなることもあり得ます。
実際、借り換え希望で同社のサービスを利用する人の残り返済期間は25〜26年が最多で、一般的な35年返済から計算すると、ちょうど約10年経過時にあたります。
ファイナンシャルプランナーの深野康彦氏は「10年固定の終了後の金利がどういうルールになるか、精密には調べておらず、その時期が来て慌てる人も少なくないのでは」と話します。

対応の手順も整理されています。
まず自らの契約のルールを早めに確認し、足元の基準金利などを参考に、固定期間終了後の適用金利を確認する。
そのうえで、現在の借り換えの金利を調べて比較します。
両者に0.3%程度の差があれば、金融機関の手数料や登記関連費用を考えても、借り換えで利息軽減のメリットが見込めるとされます。
確認や手続きには手間がかかるため、固定期間終了の3カ月程度前から検討を始めるのが無難との助言もあります。
現在は、固定期間選択型や全期間固定型の金利が変動型に先行して上昇しています。
固定型へ借り換えても金利自体が下がりにくいため、利息軽減を狙う場合の比較対象は基本的に変動型になりやすい状況です。
その場合、目先の負担は抑えられても金利上昇リスクは残るため、家計管理も改めて考えたいところです。
金利上昇リスクを避けるには固定型への借り換えが考えられますが、固定期間選択型は全期間固定型以上に金利が高い例も多く、全期間固定型も住宅金融支援機構のフラット35で年3%超の水準が定着しつつあります。
この金利水準での返済負担に家計が耐えられるか、冷静な検討が必要だと記事は結んでいます。

ポイント:10年固定の注意点

👉 固定期間終了後に想定外の高金利も

そのまま変動型に移ると、いま借り換えで使える金利より0.7ポイント前後高くなる事例が紹介されています。

👉 理由は基準金利の上昇と引き下げ幅の縮小

適用金利は基準金利から引き下げ幅を引いて決まり、終了後に引き下げ幅が縮む契約があります。

👉 教育費の増える時期と重なる場合も

結婚や出産を機に購入した場合、10年経過時が教育費の重くなる時期と重なり、繰り上げ返済の計画が狂うこともあり得ます。

👉 0.3%程度の金利差が借り換えの目安

費用を考えても利息軽減が見込める水準とされ、終了の3カ月程度前からの確認が勧められています。

固定期間が終わる前に、何を確認するか

記事の指摘を、確認の手順に整理します。
入り口は、ご自身の契約のルールです。
固定期間が終わった後、どの金利タイプに移るのか。
基準金利からの引き下げ幅は、固定期間中と同じか、縮小するのか。
確認する項目の目安は、固定期間終了後の金利タイプ、基準金利、引き下げ幅(優遇幅)とその継続条件です。
契約書や金融機関のサイトで確認でき、わからなければ金融機関に問い合わせられます。
次に、足元の基準金利から引き下げ幅を差し引いて、終了後の適用金利を具体的な数字にします。
そのうえで、いま借り換えで使える金利と並べて比較する。
差が0.3%程度あれば、費用を含めても借り換えのメリットが見込めるという目安が記事に示されています。

比較した後の選択肢は、ご家庭の優先順位に合わせて選びます。

優先したいこと選択肢注意点
月々の利息負担を抑えたい金利の低い変動型への借り換え金利上昇リスクは残るため、上がった場合の返済額も試算する
将来の返済額を見通しやすくしたい固定型への借り換え現在は金利水準が高く、返済負担に家計が耐えられるかの確認が前提
残債を減らして金利の影響を小さくしたい繰り上げ返済教育費など今後の支出と手元資金のバランスを先に確認

いずれの場合も、固定期間終了の3カ月程度前から動き始めると、比較と手続きの時間を確保できます。

ONZAとしての整理

住宅ローンの金利タイプに、全員にとっての正解はありません。
ONZAでは変動型を基本に据えつつ、大切なのは、金利が上がっても返せる余力を持って借りることだと考えています。
今回の記事は、その余力の確認が、借りるときだけでなく、固定期間の終了という時点でも必要になることを教えてくれます。
適用金利は、基準金利と引き下げ幅の2つで決まる。
この仕組みを知っているだけで、終了後の金利を自分で試算でき、慌てずに比較へ進めます。

固定期間の終了時期が、教育費の増える可能性のある時期と重なりやすいという指摘も、実務的に大切な視点です。
固定期間の終了時期と、ご家族の進学などお金のかかる時期を、同じカレンダーの上に並べて見ておく。
住宅ローンは借りて終わりではなく、暮らしの変化に合わせて見直していくものです。
ルールの確認と余力の試算を早めに済ませておくことが、選択肢を広げます。

まとめ

👉 記事内容の要点

10年固定は固定期間の終了後、そのまま変動型に移ると想定外の高金利が適用されることがある(事例では借り換えで使える水準より0.7ポイント前後高い)

適用金利は基準金利から引き下げ幅を引いて決まり、利上げによる基準金利の上昇に、終了後の引き下げ幅の縮小が重なる契約がある

結婚や出産を機に購入した場合、10年経過時は教育費負担と重なりやすく、繰り上げ返済の計画が狂うケースもある

借り換えは0.3%程度の金利差が目安とされ、固定期間終了の3カ月程度前からの確認が勧められている

👉 行動指針

固定期間終了後にどの金利タイプへ移り、引き下げ幅がどうなるか、契約のルールを早めに確認する

足元の基準金利で終了後の適用金利を試算し、いま借り換えで使える金利と比較する

選択肢は月々の負担・返済額の見通しやすさ・手元資金など、ご家庭の優先順位に合わせて選ぶ

金利タイプを問わず、金利が上がっても返せる余力を確かめておく

ご相談について

投資用でご検討の方

金利の動向は、投資用ローンの返済計画にも直結します。
検討中の物件について、金利が上がった場合の収支まで含めて一緒に試算いたします。

売却をご検討の方

住み替えを伴う売却では、いまのローンの状況と売却後の資金計画をひとつながりで考えることが大切です。
保有物件の状況とご意向に合わせて、選択肢を一緒に確認します。

居住用でご検討の方

住まいは、暮らしやすさと無理のない資金計画で選ぶのが基本です。
金利タイプごとの特徴と、固定期間終了後のルールまで含めて、一緒に整理していきましょう。

お気軽にお問合せください。

不動産に関するご相談は、LINEからお気軽にどうぞ。毎日7:00〜21:00、無料で対応しています。