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マンション修繕談合に排除命令へーー積立金不足が目立つなか、管理組合はどう備えるか|ONZA的市況ニュース

2026-06-12

マンション修繕談合に排除命令へーー積立金不足が目立つなか、管理組合はどう備えるか|ONZA的市況ニュース

記事内容

2026.6.12の日経新聞で、マンションの修繕工事をめぐる談合で、公正取引委員会が30社超に排除命令を出す方針だと報じられました。
排除命令は、独占禁止法違反の状態をやめさせ、再発防止を求める行政処分です。
今回浮かんだのは、予算の膨張を防ぐ役割のはずのコンサルタントが談合に関与していたという"背信"の構図です。

前提として、規模感を押さえます。
分譲マンションは2024年末時点で全国に約"713万戸"あり、推計1600万人が住んでいます。
今後も修繕対象となるマンションストックは増えていく見通しで、一定期間がたったマンションの修繕工事は、快適な住環境と資産価値の維持のために重要だと国土交通省のガイドラインも位置づけています。

その修繕を支える積立金は、足りていないのが現状です。
国交省の調査では、2023年度時点で"36.6%"の管理組合で、修繕積立金が計画上の金額より不足していました。
背景には建築資材費や人件費の上昇があり、2025年のマンション修繕費は1戸あたり平均約"150万円"。
2013年を100とした指数では、2023年の138.9から2025年は"161.1"まで上がっています。
中東情勢の悪化で防水材の価格も上昇しており、積立金の引き上げは区分所有者の合意形成が難航するケースもあります。

こうした中でコストを抑えつつ品質を保てるとして広がってきたのが、"設計監理方式"と呼ばれる発注方法です。
管理組合が選んだ設計コンサルタントが、修繕計画の作成から施工会社の選定支援、工事の監理までを担います。
施工会社に任せきりにせず、第三者的な"プロの視点"が入るのが強みで、国交省の2021年度調査では大規模修繕の8割がこの方式でした。

ところが今回は、その第三者チェックとして期待された機能が、十分に働かなかった可能性があります。
関係者によると、コンサル2社は受注調整があったとされる「見積もり合わせ」(複数社から見積もりを取り、価格の妥当性を比べるための手続き)などに幅広く関与していました。
コンサルは一般に取引規模に比例した報酬を受け取りますが、管理組合の信頼を集めて案件を獲得しながら、期待される役割に背いて談合に関与し、バックマージンを得ていたとみられています。

では、管理組合はどう備えればよいのでしょうか。
マンション管理組合理事長勉強会の応田治彦代表は「業者への丸投げを脱し、組合側が主体的に修繕工事に不正がないか検証する姿勢が求められる」と話します。
具体的には、見積もり合わせで示された金額が妥当かどうかの検証を外部機関に依頼することや、大規模修繕委員会を立ち上げる際に管理組合側のメンバーを手厚く任命し、コンサルによる業者選定をチェックしやすい体制をつくることを挙げています。

ポイント

👉 マンション修繕談合で30社超に排除命令へ

チェック役であるはずのコンサルタントが受注調整に関与していたという"背信"の構図が浮かんでいます。

👉 修繕積立金の不足は36.6%の管理組合に

資材費・人件費の上昇で修繕費は1戸あたり平均約150万円となり、積立金の不足が広がっています。

👉 自衛のカギは「丸投げしない」こと

大規模修繕の8割を占める設計監理方式を活かすためにも、見積もりの外部検証や、組合側メンバーを手厚くした委員会体制づくりが備えになります。

修繕積立金と管理状態ーーマンションの価値を守る視点

いまマンションをお持ちの方にとって、今回のニュースは管理組合の運営を見直すきっかけになります。
積立金の残高が長期修繕計画に対して足りているか、大規模修繕の見積もりはどう集められているか。
総会の資料を確認し、必要なら外部機関の検証も使いながら、組合として工事の中身を把握する関与が、結果的に住まいの価値を守ります。

これからマンションを買う方にとっても、見るべきは部屋の中だけではありません。
修繕積立金の残高や滞納の状況、長期修繕計画、これまでの修繕履歴は、購入前に確認できる情報です。
建物がきちんと手入れされてきたか、これからの修繕に備えられているかという管理の状態は、長く住むうえでも、将来の売却時にも評価材料になりやすいです。

なお、設計監理方式そのものは、第三者の視点を入れるための有用な仕組みです。
今回の問題はそれを担う側の背信であり、仕組みを使いつつも任せきりにしない関与が、これからの管理組合に求められています。

ONZAとしての整理

専門家に「任せる」ことと「丸投げする」ことは、似ているようで違います。
専門家の力を借りるのは合理的な選択ですが、何をどう決めているのかを確認する手綱は、自分たちの側に残しておくことが大切です。

これは修繕に限らず、不動産の購入・運用・売却すべてに通じる姿勢です。
仕組みや専門家をうまく使いながら、最後の確認は自分でできる状態をつくっておくことが、住まいと資産を長く守る土台になります。

まとめ

👉 記事内容の要点

マンションの修繕工事をめぐる談合で、公取委が30社超に排除命令を出す方針。チェック役であるコンサルの関与という"背信"が浮かんだ

修繕費は1戸あたり平均約150万円まで上昇し、36.6%の管理組合で積立金が不足している

大規模修繕の8割を占める設計監理方式は有用な仕組みだが、第三者チェック機能が十分に働かなかった可能性がある

👉 行動指針

積立金の残高と長期修繕計画を、総会資料で一度確認する

大規模修繕の見積もりは、金額の妥当性を外部機関に検証してもらう選択肢を持つ

修繕委員会をつくる際は、組合側のメンバーを手厚くして業者選定をチェックできる体制にする

マンションを買うときは、積立金や修繕履歴など管理の状態も確認項目に入れる

ご相談について

投資用でご検討の方

区分マンションは、部屋の条件だけでなく、管理組合の運営や積立金の状態も収益と出口に関わります。
管理費・修繕積立金の上昇余地や長期修繕計画、過去の大規模修繕履歴も含めた物件の見方を、一緒に整理いたします。

売却をご検討の方

管理がきちんとされてきたマンションは、売却の際の評価材料になります。
長期修繕計画や修繕履歴、総会資料も踏まえて、今の市況でのご評価をお伝えします。

居住用でご検討の方

中古マンション選びでは、積立金の残高や修繕履歴、長期修繕計画など、管理の状態を一緒に確認すると安心です。
ご希望に合わせて、無理のない選び方を一緒に考えていきましょう。

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