個人の"待機資金"16兆円が最高水準ーー増えた資金の"次の置き場"をどう分けるか|ONZA的市況ニュース
2026-06-30

記事内容:個人の"待機資金"が最高水準に
2026.6.30の日経新聞で、株高によって個人投資家の余力が膨らんでいる、と報じられました。
利益が出た株の売却が進み、証券口座で次の出番を待つ"待機資金"が16兆円台と、過去最大に迫る最高の水準に積み上がっています。
個人には相場の流れに逆らって動く逆張りの傾向があり、株価が下がると、買い場を待っていたこの資金が押し目買いに向かいやすくなります。
その買いが売りを吸収するため、株安の局面で相場を下支えする力にもなりつつあります。
なぜ待機資金が膨らむのでしょうか。
日経平均株価は6月26日までの半年弱で38%上昇し、利益確定の売却が活発になりました。
株を売って現金にした資金は、証券口座の受け皿である"マネー・リザーブ・ファンド(MRF)"に振り向けられ、そこにいったん滞留します。
いわば証券口座のなかの待合室のようなお金で、安全性の高い資産で運用される投資信託の一種です。
投資から完全に離れたわけではなく、再び投資に回る可能性が高いお金です。
その残高は5月末で16兆4477億円と、過去最大だった2月の16兆7765億円に迫る水準です。
実際に得た利益も積み上がっています。
松井証券では、顧客1人あたりの平均実現益が2026年1〜5月で80万円と、2025年の通年(55万円)を5割近く上回りました。
半導体大手のキオクシアホールディングスを売買した投資家に限ると、5月単月で平均236万円の利益が出ていたといいます。
東証プライム市場では6月第3週に、個人の売買代金が売り・買いともに週間で過去最大になりました。
買い手は短期で売り買いする層ばかりではありません。
少額投資非課税制度(NISA)を通じたキオクシア株の保有残高は1004億円にのぼり、1株から買える"単元未満株"のサービスも広がって、少額からでも値がさ株の上昇を取り込みやすくなっています。
こうした個人の懐の改善を映すのが、信用取引で買われた株の含み損益を示す"信用評価損益率"です。
この指標は、利益が出ると早めに確定され、含み損は塩漬けで持ち続けられやすいため、通常はマイナスです。
それが6月19日時点でプラス1.47%と、含み益の状態になりました。
プラスは"アベノミクス相場"の2013年5月以来のことです。
ポイント:個人の余力と待機資金
👉 待機資金(MRF)が16兆円台と最高水準
株の利益確定で現金にした資金が証券口座に滞留し、再び投資に向かう余力です。
👉 半年弱で日経平均は38%上昇
実現益も膨らみ、個人の売買代金は週間で過去最大になりました。
👉 NISAや単元未満株で少額からの参加も拡大
短期で売り買いする層だけでなく、少額から参加する買い手も上昇を取り込んでいます。
👉 信用評価損益率はプラス、13年以来
通常はマイナスの指標が含み益となり、個人の懐の改善を映しています。
不動産との関係:増えた資金の"次の置き場"を分ける
ここからは、証券口座に残った資金を次にどう配分するか、というONZA側の整理です。
株高で膨らんだのは、いつでも動かせる待機資金です。
こうして増えた資金を次にどこへ置くかは、これからの資産づくりを考えるうえで大事になります。
一つの考え方が、値動きで増やす株と、家賃で積み上げる不動産のように、性質の違う資産に分けて持つ、という分散です。
株は、相場の値動きをとらえて増やす資産です。
一方の不動産は、短期の値動きよりも、実需に支えられた家賃というインカムを、長期で積み上げる資産です。
ここでの実需とは、通勤に使える駅距離か、単身者やファミリーの流入があるか、地域の賃金に家賃が見合っているか、入退去が一定あるか、といった点です。
リターンの出どころが違うので、増えた資金の置き場を一つに寄せず、両方を組み合わせておくと、相場が揺れても資産全体が一方向に傾きにくくなります。
ONZAとしての整理
相場がどちらに動くかは、読み切れません。
だからこそ、増えた資金をどこに置くかで、資産全体の安定感は変わってきます。
値動きで増やす資産と、家賃のように実需で積み上がる資産を、無理のない範囲で分けて持っておく。
不動産をその置き場の一つにするなら、目先の値動きよりも、家賃を支える立地と実需が続くかを見ておく。
日経平均が半年弱で38%上がり、待機資金が16兆円台まで積み上がった今のような局面でも、落ち着いて構えられます。
まとめ
👉 記事内容の要点
株高(日経平均は半年弱で38%上昇)で個人の余力が膨らみ、証券口座の待機資金(MRF)は5月末で16兆円台と最高水準に
利益確定で現金にした資金がMRFに滞留し、再び投資に回る可能性があり、回転売買も活発で、個人の売買代金は週間で過去最大
個人は逆張り傾向で余力も厚く、株安時の押し目買いが相場の下支えに回り、信用評価損益率は2013年5月以来のプラス(含み益)
増えた資金の"次の置き場"は、一つに寄せず、値動きの株と家賃インカムの不動産のように性質の違う資産で分散する
👉 行動指針
増えた利益や待機資金の"次の一手"を、一つの資産に集中させない
値動きで増やす資産と、家賃で積み上げる資産を分けて持つ(分散)
不動産を置き場にするなら、目先の値動きより、家賃を支える立地と実需が続くかで選ぶ
相場は読み切れない前提で、資産全体のバランスを見て決める
ご相談について
投資用でご検討の方
株で増えた資金の置き場として不動産を考えるなら、値動きよりも、家賃で成り立つかが大切になります。
想定家賃が実需に見合うか、立地に賃貸需要が続くか、借入や収支に無理がないかまで含めて、資産として成り立つ組み立てを一緒に整理いたします。
売却をご検討の方
相場が動く局面では、不動産の買い手の動きも変わります。
価格だけでなく、投資家層と実需層のどちらに届きやすい物件か、賃貸に回した場合の見込みや、売買が成立するまでの時間も踏まえて、売却の進め方を一緒に確認します。
居住用でご検討の方
住まいは、相場の先読みよりも、暮らしやすさと無理のない返済計画を軸に考えると、長く納得して住めます。
ご希望に合わせて、無理のない進め方を一緒に考えていきましょう。
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