"100万円超え銘柄"が6割増ーー株高で広がる1株取引と、資産の選び方|ONZA的市況ニュース
2026-07-12

記事内容:100万円超え銘柄が1年で6割増
2026.7.12の日経新聞で、株価の高い銘柄が増えている状況が報じられました。
日本株は原則100株単位で取引するため、1つの銘柄を買うのに最低限必要な金額(最低投資額)は、株価×100株で決まります。
株価が1万5000円の銘柄なら、最低投資額は150万円です。
東証プライム市場で最低投資額が100万円を超える銘柄は49銘柄と、1年前と比べて6割増えました。
人工知能(AI)・半導体株の急騰が背景です。
7月10日時点では、太陽誘電やSMC、ディスコ、富士電機などの最低投資額が100万円を超え、キオクシアホールディングスは一時1000万円を超えていました。
AI・半導体ブームで株価が数倍になった企業は少なくなく、プライム市場で株価の高い上位30社の最低投資額の平均は、2026年6月末時点で369万円と、1年前の30社平均より7割高くなりました。
個人にとって、株価の高い銘柄はこれまで以上に手が届きにくくなっています。
一方、日本株全体でみると、最低投資額はここ数年20万円前後の横ばい圏にあります。
株価の上昇にあわせて、1株を複数の株に分けて単位あたりの金額を下げる株式分割を実施する企業が増えているためです。
ただ、株価の上昇が急なため、分割してもなお高額になるケースがあります。
イビデンは1月1日付で1株を2株に分ける分割を実施しましたが、その後の株高で、足元の最低投資額は約200万円となっています。
東京エレクトロンは10月1日付で1株を5株に分割する予定で、現在の株価(7万2940円)で試算すると、分割後も最低投資額は100万円を超えます。
東京証券取引所が求める最低投資額50万円未満や、新たな目安とする10万円程度を大幅に上回る水準です。
最低投資額が膨らむなか、個人投資家は取引の機会を得る工夫をしています。
注目されているのが、100株に満たない株数でも売買できる1株単位の取引サービスです。
通常の100株単位では数百万円が必要な銘柄でも、1株単位なら100分の1の金額から売買できるため、高くなった銘柄への参加手段として利用が広がっています。
SBI証券が提供するS株は、6月の新規利用者が前年同月比4倍に増え、単月ベースで過去最高となりました。
S株の売買代金ランキングの上位には、キオクシアや東京エレクトロン、古河電気工業、ソフトバンクグループが並びます。
SBI証券によると、初心者だけでなく、これまで通常の単位で株取引をしていた人の一部も、投資額の低さに注目して1株取引を始めているといいます。
ポイント:株高と最低投資額
👉 最低投資額100万円超の銘柄が6割増
東証プライム市場で49銘柄となり、AI・半導体株の急騰を背景に1年で大きく増えました。
👉 株価上位30社の平均は369万円
2026年6月末時点で、1年前の上位30社の平均より7割高くなっています。
👉 全体では20万円前後で横ばい
株価上昇にあわせて株式分割を実施する企業が増え、買いやすい単位を保つ動きが広がっています。
👉 1株単位の取引に個人が注目
100株分の資金がなくても売買でき、SBI証券のS株は6月の新規利用者が前年同月比4倍になりました。
不動産との関係:単位が大きい資産は、どう買われているか
今回の記事の軸は、株価そのものではなく、投資の単位です。
株式では、株式分割や1株取引のように、参加の単位を小さくする仕組みが広がっています。
一方、現物の不動産は1室・1棟が単位で、物件そのものを小さく分けて買うことはできません。
そのぶん、参加のしかたが株式とは違う形で発達しています。
不動産投資では、購入資金を金融機関からの借入でまかなう方法が広く使われています。
物件の収益性と、購入する人の属性(年収や勤務先、これまでの借入の状況)をもとに金融機関が融資し、毎月の返済には入居者からの家賃収入を充てて進めていく仕組みです。
必要な自己資金は、融資の条件や諸費用、手元に残しておく資金によって、物件ごと・人ごとに変わります。
だからこそ、最初の一歩は借入可能額と資金計画の確認から始まります。
もう一つの違いは、収益の源泉です。
株式の収益が値上がり益と配当であるのに対し、不動産の収益の源泉は家賃です。
家賃は株価のように日々は動きません。
空室や修繕といった収支に影響する要因はあるものの、値動きを毎日追う類いの資産ではなく、長期でじっくり持つ構え方と相性がよいのが特徴です。
株高の局面でも、相場そのものは動かせません。
動かせない相場に対しては、家賃という毎月のインカムを軸に、時間をかけて資産をつくる考え方が、不動産では基本になります。
ONZAとしての整理
株高で1銘柄あたりの金額が上がっても、分割や1株取引という工夫で個人が市場に参加し続けている構図は、資産形成のすそ野の広がりとして前向きに見ています。
そのうえで、資産を選ぶときに確かめたいのは、必要資金の大きさに加えて、収益が生まれる仕組み(値上がり益・配当・家賃)と、自分が続けやすい形かどうかです。
株式は、値上がり益と配当を少額からでも積み上げられる環境が整ってきました。
不動産は、単位こそ大きいものの、借入と家賃収入という仕組みで時間をかけて資産に変えていく手段です。
性質の違う2つを並べて、自分の目的に合う組み合わせを考えることに、株高の局面でこそ価値があると考えています。
まとめ
👉 記事内容の要点
東証プライム市場で最低投資額100万円超の銘柄は49と、AI・半導体株の急騰を背景に1年で6割増えた
株価上位30社の最低投資額の平均は369万円と、1年前より7割高くなった
日本株全体では株式分割の広がりで、最低投資額は20万円前後の横ばい圏にある
個人は1株単位の取引に注目し、SBI証券のS株は6月の新規利用者が前年同月比4倍になった
👉 行動指針
投資先は必要資金の大きさだけでなく、収益の源泉(値上がり益・配当・家賃)で整理する
参加の形の違いを押さえる(株式は分割や1株取引で少額から、不動産は借入と家賃収入の仕組みで)
不動産は物件と属性で必要な自己資金が変わるため、借入可能額と諸費用の確認から始める
相場は動かせない前提で、長期で続けられる資産の組み合わせを考える
ご相談について
投資用でご検討の方
不動産投資は、家賃という毎月のインカムを軸にした資産づくりです。
必要な自己資金や借入可能額は、物件とご自身の属性によって大きく変わります。
収支の試算から無理のない資金計画まで、一緒に整理いたします。
売却をご検討の方
株式の値上がりなどで資産の構成が変わった方は、不動産の役割を見直す機会にもなります。
保有物件のいまの価値と、売る・貸す・持ち続けるの選択肢を、市場の状況を踏まえて一緒に確認します。
居住用でご検討の方
住まいは、暮らしやすさと無理のない資金計画で選ぶのが基本です。
金利や物件価格が動くなかでも、月々の返済と手元資金のバランスを軸に、一緒に整理していきましょう。
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