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世界のマネーが日本株に集まっている――海外投資家の買越額がアベノミクス相場超え|ONZA的市況ニュース

2026-05-13

世界のマネーが日本株に集まっている――海外投資家の買越額がアベノミクス相場超え|ONZA的市況ニュース

記事内容

2026.5.13の日経新聞で、「日本株買い、安倍相場超え 海外投資家の4月買越額、最大の5.6兆円 米欧株からシフト」と題した記事が掲載されました。

世界のマネーが日本株に押し寄せています。
東京証券取引所が発表した投資部門別売買動向によると、海外投資家の4月の買越額(買った金額から売った金額を引いた数値)は5兆6964億円となり、月間として過去最大を大幅に更新しました。
これまでの最大だった2025年10月の3.4兆円を一気に上回っています。

2〜4月の3ヶ月間では合計6.2兆円の海外マネーが日本株に流入しました。
アベノミクス」への期待感から海外投資家が日本株買いに動いた2013年3〜5月の5.5兆円をも超えた形です。

日経平均株価は年初から25%上昇し、米S&P500種株価指数の8%高・欧州主要600社の株価指数の3%高を大きく上回っています。

この流れの背景には、"ドル離れ"という世界的な動きがあります。
トランプ関税をきっかけに、世界の投資家が米国株・ドル資産への偏重を見直す動きが加速しています。
野村証券の岡崎康平チーフ・マーケット・エコノミストは「トランプ関税に起因するマネーのドル離れは欧州投資家にとって基本観になっている。韓国や台湾などとともに日本にも資金が向かいつつある」と指摘します。
BofA証券の山上晋一郎氏も「日本株をまだ保有比率が低い水準にしている欧州投資家も多く、日本株を買い増す意欲はある」としています。

日本株自体の構造変化も大きな要因です。
かつてデフレ(物価が下がり続ける状態)が続いた時代、日本株は「上がれば売る」という戦略が有効でした。
インフレが定着し、東証が企業に資本コストを意識した経営を求めるようになった結果、この戦略が効きにくくなりました。
シティグループ証券の竹林由紀氏は「インフレを背景に企業業績が成長するようになった。構造改革も進んだ結果、日本市場はもはや空売りで稼ぐ市場ではなくなった」と指摘しています。

一方でリスクも残っています。
中東情勢の不透明感(ホルムズ海峡を通じた原油輸送の正常化が見通せない状況)、長期金利が1997年以来の高水準に上昇していること、日経平均構成銘柄のうち83銘柄が年初から下落しており半導体以外への物色拡大が課題であることも記事は指摘しています。

ポイント

① 海外買越額がアベノミクス相場を超えた意味

アベノミクスとは、2013年に安倍政権が打ち出した大規模な金融緩和・財政出動を柱とした経済政策で、当時日本株に大量の海外マネーが流入しました。
その水準を超えたということは、今回の日本株買いがそれに匹敵する規模と質を持っていることを示しています。

② ドル離れという構造的な流れ

今回の日本株買いは「米国一強から分散へ」という世界的な資産配分の見直しも背景にあります。
トランプ関税という政治的リスクが、世界の投資家に米国資産への集中を見直させるきっかけになっています。

③ 日本株の構造変化

インフレ定着と東証の改革により、日本株は「上がれば売る」市場から「業績成長を評価する」市場へと変わりつつあります。
これは一時的なブームではなく、中長期的な評価の変化である可能性があります。

④ リスク:長期金利の上昇

長期金利が1997年以来の高水準というのは、住宅ローンや不動産投資にも直接影響する要素です。
株式と比べた不動産・債券の相対的な魅力度にも影響を与えます。

世界のマネーの動きと不動産の関係

日本全体への評価が高まる局面では、不動産も無関係ではありません。

海外マネーが日本株に過去最大規模で流入しているという事実は、株式市場に限った話ではなく、日本という国・資産全体への評価の高まりを示しています。
背景としては、直前の5月12日付け日経記事でも国内事業用不動産の投資額が1〜3月期として過去最大の2兆430億円を記録していることが報じられており、株と不動産の両市場で同時に投資資金が流入している構図が見えてきます。

長期金利上昇は住宅ローンへの注意信号

長期金利が1997年以来の高水準に達しているという事実は、住宅ローンの固定金利に直接影響します。
背景としては、日銀の政策修正以降すでに固定金利は上昇基調にあり、この流れが続けば借入コストがさらに上がる可能性があります。
変動金利でローンを組んでいる方は、返済計画を改めて確認しておく価値があるかもしれません。

「日本が選ばれている」という文脈

世界の投資家が米国一強から分散へ動く中で日本が選ばれているという流れは、都市部の不動産への需要継続という観点でもポジティブな材料になり得ると考えることができます。

ONZAとしての整理

「世界のマネーが日本を選んでいる」という事実の重みを、株だけで終わらせないことが大切だと思います。

アベノミクス相場を超える規模の海外マネーが日本に流入しているという今回のニュースは、単なる株価の話ではありません。
デフレからインフレへの転換、東証改革による企業体質の変化、そして世界的なドル離れという三つの流れが重なった結果として、日本全体が資産として見直されているという大きな流れを示しています。

こうした局面で考えておきたいのが、「自分の資産に日本の実物資産が入っているか」という視点です。
株式は値動きが激しく、短期で大きく動くことがあります。
一方で不動産は、家賃という実需に裏打ちされた収入を生みながら、資産価値を積み上げていく性質を持っています。
世界が日本を見直している今は、そういった視点で自分の資産配分を確認するタイミングとも言えるかもしれません。

ただし、長期金利の上昇というリスク要因も同時に存在しています。
しかし動かないこともまた一つのリスクであることも念頭に置いておくことが大切です。

まとめ

海外投資家の4月の日本株買越額が5.6兆円と過去最大を大幅更新

2〜4月の3ヶ月合計は6.2兆円でアベノミクス相場を超えた

背景はトランプ関税に起因するドル離れと、日本株の構造変化

日経平均は年初から25%上昇し欧米主要指数を大きく上回る

長期金利が1997年以来の高水準というリスク要因も同時に存在

行動指針

自分の資産配分に「日本の実物資産」が含まれているかを改めて確認してみる

変動金利でローンを組んでいる方は、長期金利の動向を踏まえて固定金利への借り換えシミュレーションをしておく

不動産を検討している方は、世界のマネーが向かっている都市部・実需の強いエリアという視点を物件選びに加えてみる

「株は上がっているが自分の資産は増えていない」と感じる方は、資産配分全体を見直すきっかけにしてみる

ご相談について

投資用でご検討の方

世界のマネーが日本に向かっている今、実需に支えられた家賃収入を持つ不動産を資産に加えることを検討される方が増えています。
都市部・駅近を軸に、資産性と流動性を兼ね備えた物件選びを一緒に考えます。

売却をご検討の方

国内外の投資需要が旺盛な今は、保有物件の現在価値を確認しておくよいタイミングかもしれません。
売り時・買い替えのタイミングも含めてご相談ください。

居住用でご検討の方

長期金利が上昇傾向にある今、いつ・どの金利タイプで・どの物件を選ぶかは長期的な家計に影響します。
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