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企業年金の利回りが10年ぶり高水準ーー物価に負ける分を家賃で補う"自分年金"の考え方|ONZA的市況ニュース

2026-07-01

企業年金の利回りが10年ぶり高水準ーー物価に負ける分を家賃で補う"自分年金"の考え方|ONZA的市況ニュース

記事内容:企業年金の利回りが10年ぶり高水準に

2026.7.1の日経新聞で、会社員が受け取る企業年金の運用成績が改善してきた、と報じられました。
生命保険会社が掛け金の運用を受託する"確定給付企業年金(DB)"の利回りは、2025年度に平均1.71%と、10年ぶりの高水準になりました。
年金基金の財政に余裕が生まれ、給付額が増える可能性も出てきています。

企業年金は、各社の年金基金が運営し、運用を生保や信託銀行に委託しています。
将来の給付額を約束するDBと、運用結果で給付額が変わる"確定拠出年金(DC)"があり、それぞれ900万人ほどが加入しています。
今回は、DB向け商品を手がける主要な生保6社(計17兆円ほどを運用)の利回りが調べられ、平均1.71%と、目標である予定利率の平均0.98%を上回りました。

なぜ改善したのでしょうか。
背景にあるのは、日銀の利上げで戻ってきた"金利ある世界"です。
生保は掛け金を主に国債で運用しています。
金利が上がると、満期を迎えた資金や新たな掛け金を、以前より高い利回りの国債に入れ替えられるため、時間をかけて利息収入が増えていきます。
株式の部分でも、株高による評価益に加え、企業業績の改善や増配を背景にした配当収入が支えになりました。
株式の組み入れが多い信託銀行のDB商品は運用収益率が7.6%、DCも直近1年の平均利回りが10.3%と、いずれも伸びています。
1990年代以降の低金利では、利回りが目標に届かない"逆ざや"の懸念もありましたが、金利の正常化で運用環境が好転してきました。

ただし、見落とせない課題もあります。
DBは給付額があらかじめ決まっている分、物価が上がり続けると、受け取る年金の価値が実質的に目減りします。
実際、利回りの1.71%は10年ぶりの高水準とはいえ、3%ほどの物価上昇率にはなお届いていません。
年金と退職金を合わせた退職給付の実質的な価値は、2003年を100とすると、2023年には76まで下がったとの試算もあります。
専門家は「最低でも物価上昇率を上回る利回りが求められる」と指摘しています。

ポイント:企業年金の利回り改善と課題

👉 DBの利回りが2025年度に平均1.71%

金利上昇と株高で改善し、10年ぶりの高水準になりました。

👉 背景は"金利ある世界"の復活

高い利回りの国債への入れ替えで利息収入が増え、目標の予定利率(平均0.98%)を上回りました。

👉 給付の増額を検討する基金も

財政に余裕が生まれ、予定利率の引き上げも相次いでいます。

👉 ただし物価上昇にはなお届かない

利回り1.71%も物価上昇率の3%程度に届かず、給付額が決まったDBは実質目減りします。

不動産との関係:物価で目減りする年金を、家賃で補う

今回の論点は、年金の運用成績が改善しても、物価上昇を上回らなければ、受け取りの実質的な価値は残りにくい、という点です。
しかも年金は、利回りを自分で動かすこともできません。
そこで一つの考え方が、公的・企業年金に加えて、物価に負けにくい"受け取り"を自分でも一部持っておくことです。

不動産の家賃は、立地と実需に支えられていれば、物価が上がる局面で名目の水準が見直されやすく、老後の"もう一つの受け取り"、いわば"自分年金"のような継続収入になりえます。
建築費や人件費が上がると、新たに供給するコストも上がり、家賃にも上昇圧力がかかりやすいためです。
ここでの実需とは、駅距離や通勤の利便、単身者やファミリーの流入、地域の賃金に家賃が見合っているか、賃貸の入退去が一定あるか、といった点です。
ただし、年金と違って空室や借入のリスクをともない、"金利ある世界"では借入コストにも目配りが要ります。
あくまで、家賃が続く物件を選べていることが前提です。

ONZAとしての整理

年金は、利回りも、物価に追いつくかどうかも、自分では決められません。
だからこそ、物価に負けにくい"受け取り"を自分でも少し用意しておくと、老後の家計に厚みが出ます。
値動きで増やす資産だけでなく、家賃のように実需で積み上がる収入も、無理のない範囲で組み合わせておく。

不動産をその一つにするなら、家賃を支える立地と、続く需要を中心に確かめます。
利回りは、その前提が成り立つかを見たうえで判断すると、物価や金利が動く局面でも落ち着いて構えられます。

まとめ

👉 記事内容の要点

生保が受託する確定給付企業年金(DB)の利回りは2025年度に平均1.71%と10年ぶりの高水準で、給付の増額余地も広がっている

背景は日銀の利上げで戻った"金利ある世界"で、より高い利回りの国債への入れ替えで利息収入が増え、株高の配当も加わった

ただしDBは給付額が決まっている分、利回り1.71%も物価上昇率の3%程度に届かず、実質的に目減りする

額が決まった年金は物価に弱いため、物価に負けにくい家賃インカムを自分でも一部持つ"自分年金"の考え方がある

👉 行動指針

公的・企業年金に加えて、物価に負けにくい"受け取り"を自分でも一部用意する

家賃のように実需で積み上がる収入を、値動きで増やす資産と分けて持つ

不動産を持つなら、家賃を支える立地と、続く需要を中心に確かめる

"金利ある世界"では借入コストにも注意し、上がっても返せる余力で組む

ご相談について

投資用でご検討の方

家賃インカムを"自分年金"の一部として考えるなら、その家賃が続く立地と実需が何より大切になります。
駅距離や通勤の利便、想定家賃が実需に見合うか、賃貸需要が長く続く立地か、借入や収支に無理がないかまで含めて、資産として成り立つ組み立てを一緒に整理いたします。

売却をご検討の方

企業年金の利回りが改善しても物価に届かない、といった局面では、資産の置き方を見直す動きも出て、不動産の買い手の動きも変わります。
価格だけでなく、賃貸に回した場合の見込みや、買い手、売買が成立するまでの時間も踏まえて、売却の進め方を一緒に確認します。

居住用でご検討の方

住まいは、暮らしやすさと無理のない返済計画を軸に考えると、長く納得して住めます。
ご希望に合わせて、無理のない進め方を一緒に考えていきましょう。

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