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マンション管理組合の危機ーー小規模物件に解約通告、採算ラインは40〜50戸|ONZA的市況ニュース

2026-07-20

マンション管理組合の危機ーー小規模物件に解約通告、採算ラインは40〜50戸|ONZA的市況ニュース

記事内容:管理会社との関係が暗転、小規模マンションに解約通告

2026.7.20の日経新聞で、分譲マンションの管理組合が危機に陥っていることが報じられました。
管理組合とは、分譲マンションの各部屋の所有者(区分所有者)全員で構成され、建物の共用部分の維持管理を担う団体です。
清掃や設備点検、会計といった実務は管理会社に委託するのが一般的で、その費用は所有者が毎月支払う管理費からまかなわれます。
記事は、コスト上昇や人手不足により、味方だったはずの管理会社との関係が暗転していると伝えています。

象徴的な事例として、東京都江東区にある約20戸の小規模マンションが紹介されています。
管理会社から届いた書面には、人件費の高騰を理由に、管理委託費を月6万円引き上げる要求が丁重な文体で書かれていました。
管理組合の理事長を務める男性は、1戸あたり3000円程度なら許容できなくもないと考えましたが、同時に示された契約期間を3年から1年に短縮する提案に、管理会社の変化を感じ取りました。
自分たちのマンションが切り捨てられようとしている、という受け止めです。

管理費の引き上げ要求は、全国で相次いでいます。
主な理由は人件費や資材費の高騰です。
VSG不動産が約1000人のマンション住人を対象に実施した2025年7月の調査では、過去3年以内に管理費を値上げされたと答えた割合が47.9%に上りました。

さらに、管理会社が一方的に契約を打ち切るケースも目立ってきました。
背景には、管理員の人件費のような毎月かかる費用は戸数が少なくても大きくは減らない一方、管理会社の収入となる委託費は戸数に比例して小さくなるという構造があります。
戸数の少ない物件ほど利益を生みにくく、管理大手の担当者は40〜50戸が採算ラインだと明かしています。
国土交通省の5年ごとの調査によると、分譲時から管理会社を変更したマンションは2023年度調査で全体の24.5%と、10年前に比べ6.2ポイント上昇しました。
1974年以前に建てられた古い物件では、半数以上に上ります。

解約の通告は、突然届きます。
都内の6戸の小規模物件では、長年頼ってきた管理会社から2025年に突然解約を告げられ、新たな委託先は決まっていません。
首都圏を中心に活動するマンション管理士は、値上げ交渉が行き詰まり、管理会社から解約を通告される組合がここ数年で増えていると説明します。
国土交通省が示すマンション標準管理委託契約書(管理委託の契約のひな型)では、契約解除の申し入れは、少なくとも3カ月前までに行うとされています。
しかし、通告を受けてから新たな委託先を探そうとしても、3カ月では難しいのが実情です。

管理の担い手を失うと、ゴミ出し、清掃、植栽、設備の保守点検など、さまざまな問題が一気に噴出します。
住人の高齢化が進むマンションでは、管理会社に頼らず住人自身で運営する自主管理の余力も乏しくなっています。
管理不全に陥った物件はたちまち劣化し、資産価値も急落していきます。
記事は、高額な管理契約か完全な自主管理かの二者択一ではなく、現実的な解は外注する業務の圧縮にあると指摘します。
自力で担えない分野だけを外部に委ねる考え方です。
実際に、自主管理マンションを支援する横浜サンユーは、管理組合の会計業務に特化した代行事業を2019年に始めました。
管理費滞納者への督促状の送付など、住人同士では扱いにくい作業も担い、管理費の高騰で特化型の代行業務のニーズは今後広がるとみています。

国土交通省によると、2024年末時点のマンションストック総数は全国で713万戸を超え、国民の1割超が住んでいる計算になります。
管理を保ち、資産価値を維持するためには、住人各自が現状を知ることが重要です。
解約通知を座して待つ前にできることは多い、と記事は結ばれています。

ポイント:マンション管理組合の危機

👉 小規模マンションに相次ぐ、管理会社からの解約通告

戸数の少ない物件は利益を生みにくく、管理大手の担当者は40〜50戸が採算ラインだと明かしています。

👉 値上げの背景は人件費・資材費の高騰

過去3年以内に管理費を値上げされた住人は、2025年7月の調査で47.9%に上りました。

👉 分譲時からの管理会社変更は24.5%に上昇

10年前に比べ6.2ポイント増え、1974年以前に建てられた物件では半数以上に達しています。

👉 現実的な解は外注業務の圧縮

全部を任せるか全部を自分たちで担うかの間に、自力で担えない分野だけを外部に委ねる道があると記事は指摘します。

買う前と持ってから、管理にどう関わるか

今回の記事が示すのは、マンションの資産価値が、日々の管理という運営の上に成り立っている実態です。
管理不全で劣化した物件の資産価値が急落するのは、清掃や点検の行き届き具合が、買い手や借り手が物件を評価するときの目に見える判断材料になるためです。
裏を返せば、管理の行き届いた物件は、価値を保ちやすいということでもあります。
購入を検討する段階では、価格や間取り、立地に加えて、総戸数、管理費と修繕積立金の水準、管理の形(管理会社への委託か自主管理か)を確かめることが第一歩です。
中古物件であれば、重要事項調査報告書や総会の議事録から、値上げや委託先変更の議論、修繕積立金の積み立て状況も確認できます。
記事にある40〜50戸という採算ラインは、総戸数が管理コストの構造に直結することを示しています。
戸数の少ない物件が悪いわけではありませんが、1戸あたりの負担が重くなりやすい構造は、買う前に知っておきたい点です。

保有してからは、総会の資料と収支報告に目を通すことが、記事のいう現状を知ることにあたります。
値上げの提案が届いたときは、金額だけでなく、契約期間の短縮といった条件の変化も併せて確認します。
記事の事例では、理事長が3年から1年への契約期間の変更に、管理会社の姿勢の変化を感じ取っていました。
また、新たな管理の担い手探しには3カ月では足りないという指摘のとおり、異変を感じてから動き始めるのでは時間が足りなくなりがちです。
貸している物件であれば、エントランスや廊下といった共用部は、内見で借り手が最初に目にし、建物全体の手入れを判断する場所です。
その状態は、入居の決まりやすさと家賃にも効いてきます。

ONZAとしての整理

管理費の値上げも管理会社の撤退も、その根っこには人件費と資材費の上昇という、社会全体のコスト構造の変化があります。
全国のマンションは713万戸を超え、国民の1割超が住む住まいの形になった一方で、管理の担い手の確保は難しくなっています。
コストの上昇がマンションだけの事情ではない以上、管理にかかるコストと体制は、物件を選ぶときの前提に置くべき要素になったと整理しています。

区分マンションは、建物の運営を所有者全員で担う仕組みです。
管理を買った後の他人任せの領域にせず、総会や収支報告を通じて運営に関わることが、物件の価値と暮らしの質の両方を守ります。
解約通知を座して待つ前にできることは多い、という記事の結びは、所有者の関わり方そのものへの呼びかけだと受け止めています。

まとめ

👉 記事内容の要点

人件費や資材費の高騰で管理費の値上げ要求が全国で相次ぎ、過去3年以内に値上げされた住人は調査で47.9%に上る

戸数の少ない物件は利益を生みにくく、小規模マンションでは管理会社からの解約通告が増えている(採算ラインは40〜50戸)

分譲時から管理会社を変更したマンションは24.5%と10年前から6.2ポイント上昇し、1974年以前の物件では半数以上

現実的な解として、自力で担えない分野だけを外部に委ねる外注業務の圧縮を記事は提示している

👉 行動指針

購入検討時は価格や間取りに加え、総戸数・管理費・修繕積立金・管理形態を確認する

保有中は総会資料と収支報告に目を通し、値上げ提案は金額と契約条件の変化を併せて確かめる

管理の担い手探しには時間がかかるため、異変を感じたら早めに情報収集を始める

貸している物件は、共用部の管理状態が入居の決まりやすさと家賃に効くことを踏まえて確認する

ご相談について

投資用でご検討の方

管理費・修繕積立金は毎月の収支に直結し、管理状態は家賃と資産価値の両方に効きます。
検討中の物件の管理状況も含めて、収支の試算から資金計画まで一緒に整理いたします。

売却をご検討の方

管理状態は、買い手が購入後の負担を見通す材料になるため、査定と売りやすさに影響します。
管理費の値上がりや管理への不安をきっかけとした売却のご相談も、保有と売却の選択肢を並べて一緒に確認します。

居住用でご検討の方

住まいは、暮らしやすさと無理のない資金計画で選ぶのが基本です。
ローンの返済に管理費・修繕積立金を加えた月々の負担を軸に、一緒に整理していきましょう。

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