守山市

守山市のハザードマップと防災リスクを購入前に確認するーー野洲川、琵琶湖、流域治水条例の視点

守山市で住宅購入を検討される方からのご相談で、近年特に増えているのがハザードマップに関するご質問です。
「気になる物件があるが浸水リスクが心配」「流域治水条例の建築規制が物件にかかっているか分からない」といった声を多くいただきます。

住宅は長期保有が前提の資産です。だからこそ購入前にハザード情報を確認しておくことが、入居後の安心と将来の資産性の両面で重要になります。
本記事では、守山市の防災マップを中心に、購入前に押さえておきたい防災リスクの確認ポイントを整理していきます。

守山市の防災マップで最初に押さえたい全体像

守山市では令和6年3月改訂の「守山市防災マップ」が公開されており、市公式サイトから誰でも閲覧できます。
このマップは大きく4つの編で構成されています。

地震編では、液状化のしやすさマップが震度5弱・6弱と活断層地震・海溝型地震の組み合わせで4パターン掲載されています

水害編では、野洲川浸水想定区域図、琵琶湖浸水想定区域図、地先の安全度マップが収録されています

原子力災害編では、原子力災害関連情報がまとめられています

共通編では、避難所マップと避難行動ガイドが示されています

守山市は基本的に平地が広がる市で、市域を野洲川が流れ、西側は琵琶湖湖岸に接しています。
そのため土砂災害リスクは限定的である一方、
水害と液状化に関する確認が中心となります。土砂災害警戒区域は防災マップ上に明示されておらず、平地中心の地形特性が背景にあります。

指定避難所は学区別に複数が公開されており、小学校・中学校・幼稚園・こども園・公民館・会館・公園・企業敷地など多様な施設が活用されています。
守山市内の各学区に加え、災害時の市外受入として近隣自治体の施設も含まれます。物件検討時は最寄りの避難所までの距離と経路も確認しておきたいポイントです。

野洲川・琵琶湖の浸水想定区域を購入前に確認する

水害編で最初に確認したいのが、野洲川と琵琶湖の浸水想定区域図です。
それぞれ「計画規模降雨」と「想定最大規模降雨」の2パターンが公開されています。

野洲川は守山市域を流れて琵琶湖に注ぐ主要河川で、川沿いに浸水想定区域が広がっています。
琵琶湖については、守山市の湖岸エリア、すなわち速野学区・中洲学区・玉津学区方面に浸水想定が示されています。

「想定最大規模降雨」は極めてまれな大雨を想定したシナリオで、近年の気候変動を踏まえて全国的に整備が進められているものです。「計画規模降雨」は河川整備の計画上想定する降雨で、こちらのほうが発生頻度は相対的に高い想定となります。
両方を確認することで、リスクの幅を立体的に把握できます

ここで誤解していただきたくないのが、「浸水想定区域に入っている=買ってはいけない」という極論は当てはまらないという点です。
守山市は野洲川の流域と琵琶湖湖岸という地形特性を持つ市で、浸水想定区域は市内に広く分布しています。重要なのは
想定浸水深がどの程度か、避難所までの経路が確保できるか、建物側の対策が取れるかという具体的な確認です。
具体的な浸水深や指定範囲は、必ず市公式の防災マップで現地住所をもとに確認することを推奨いたします。

地先の安全度マップと内水・小河川氾濫リスク

野洲川や琵琶湖といった大きな水域だけでなく、見落とされがちなのが内水氾濫と小河川の氾濫リスクです。
これを示すのが「地先の安全度マップ」で、滋賀県が公開しています。

守山市防災マップに収載されているのは「10年に1度の大雨」「100年に1度の大雨」の2パターンで、市内全域の浸水深を表示するものです。
大河川の堤防が決壊しなくても、集中豪雨で排水路や小河川が処理しきれず浸水するケースは全国で増えています。守山市内でも、地盤の低いエリアや排水経路の集まる場所では注意が必要です。なお、県全体の地先の安全度マップでは200年に1度規模の降雨を想定した最大浸水深図も公開されています。

特に駅近の市街地物件を検討される場合、内水氾濫リスクの確認は欠かせません。
守山駅周辺は利便性が高い一方、市街地で内水氾濫リスクの確認が必要なエリアです。地先の安全度マップで検討区画の色分けを確認しておくと、入居後の備えにつながります。

滋賀県流域治水条例と浸水警戒区域の建築規制

守山市で住宅を購入する際に、最も注意していただきたいのが滋賀県流域治水推進条例に基づく「浸水警戒区域」です。
この区域は条例に基づき知事が指定するもので、滋賀県内で順次拡大しています。

浸水警戒区域は「200年に1回の割合で発生すると予想される降雨で、想定浸水深がおおむね3mを超える土地」が対象です。
この区域内では建築に一定の制限がかかります。

分譲住宅・賃貸住宅・貸店舗などの非自己用の開発は原則として許可されません

社会福祉施設・工場・店舗などの自己業務用の開発も原則として許可されません

条例の建築制限(嵜上げや高床化など、避難に必要な安全基準を満たす構造)に適合する場合は許可されることがあります

つまり、浸水警戒区域に該当する土地では、開発や建築に一定の制限がかかる場合があるということです。
中古住宅の購入であっても、この区域に該当している場合は将来の建て替え時に条件確認が必要になります。これは住み心地だけでなく、将来の資産性にも直結する論点です。

建築関連の窓口は守山市建設部建築課です。
気になる土地や物件が浸水警戒区域に該当するかどうかは、契約前に必ず確認しておきたいポイントです。不動産仲介の重要事項説明でも該当区域の説明は行われますが、ご自身でも事前に滋賀県防災情報マップで確認しておくと安心です。

学区・エリア別に意識したいハザード視点

守山市は学区によって地形特性が異なり、確認すべきハザード視点も変わってきます。
一般論として整理いたします。

守山学区は守山駅周辺の市街地で、利便性の高い物件が集まるエリアです。
野洲川や琵琶湖からはやや距離がありますが、市街地特有の内水氾濫リスクは地先の安全度マップで確認しておきたいところです。

吉身学区は駅徒歩圏の北側〜市街地北部に広がります。野洲川との位置関係によって浸水想定が変わるため、物件ごとの確認が重要です。
河西学区は市の北西部から西部にかけて広がり、野洲川流域を含みます。野洲川との距離感が確認ポイントです。
速野学区は市の北西部、琵琶湖湖岸沿いに位置し、湖岸浸水想定エリアが含まれます。
中洲学区は市北部で、野洲川下流と琵琶湖湖岸の両方に近接する位置にあります。
玉津学区は市の西部から南西部、赤野井湾近接の湖岸エリアで、湖岸浸水想定の確認が必要です。
小津学区は市南部の内陸寄りのエリアで、地形に応じて内水氾濫や周辺水路の確認が中心となります。

加えて、守山市は市域の多くが平地で、湖岸から野洲川流域に低地が広がるため、液状化のしやすさマップも学区を問わず確認しておきたい資料です。
液状化のしやすさマップは震度別・地震タイプ別に4パターンが公開されているので、複数のシナリオで自分の検討エリアを見比べておくと安心です。

ここで強調しておきたいのは、どの学区が良い悪いという話ではないということです。
各学区にそれぞれの魅力があり、ハザード特性も含めて理解した上で選ぶことが、長期的な満足度につながります。

まとめ:購入前のハザードチェックリスト

最後に、守山市で住宅購入を検討される際のハザード確認チェックリストをまとめます。

守山市防災マップ(令和6年3月改訂)を市公式サイトで入手し、検討物件の所在地を確認します

野洲川浸水想定区域図(計画規模・想定最大規模)で物件の該当状況を確認します

琵琶湖浸水想定区域図(計画規模・想定最大規模)で湖岸エリアの場合は重点的に確認します

地先の安全度マップ(10年・100年に1度)で内水・小河川氾濫リスクを確認します

液状化のしやすさマップ(4パターン)で地震時の液状化リスクを確認します

滋賀県流域治水条例の浸水警戒区域に該当しないか、滋賀県防災情報マップと重要事項説明で確認します

最寄りの指定避難所までの距離と経路を実際に歩いて確認します

繰り返しになりますが、ハザード情報は「リスクがある=買えない」という判断のためではなく、「リスクを認識した上で選ぶ」ためのものです。
守山市は京都駅まで新快速約26分、大阪駅まで約56分という利便性を持ち、人口約86,000人の生活基盤が整った市です。長期保有を前提に住まいを選ぶからこそ、ハザード情報を踏まえた納得感のある購入判断が大切になります。

ONZA Estateは、滋賀・京都エリアの不動産仲介を通じて、ハザード情報を含めた多角的な視点でのご相談を承っています。
守山市での住宅購入で防災リスクの確認や物件選びにお悩みの方は、ぜひLINEからお気軽にご相談ください。


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